
秋も深まるこの季節。穏やかな日射しと清々しいそよ風を楽しめる過ごしやすい沖縄の11月は、各地で様々なイベントが開催されました。
今回は、沖縄本島から車で辿り着ける小さな島々で行なわれた素敵なイベント「島のクラフトピクニックin浜比嘉島(はまひがじま)、伊計島(いけいじま)」をご紹介。
うるま市は人口およそ12万人の市町村ですが、橋で繋がる4つの島(伊計、宮城、浜比嘉、平安座(へんざ))の人口は年々減少しています。各島にあった小中学校も統廃合となり、島の賑わいが色褪せているのが現状です。そこで「島の空き家を使って沖縄の原風景が残る島の素晴らしさを、多くの人たちに知ってもらいたい!」という思いから、空き家、古民家、廃校になった小中学校を利用したアートイベントやクラフトイベントが5年ほど前からスタートしました。

廃校になった中学校を利用した会場
今回開催された「島のクラフトピクニックin浜比嘉島、伊計島」は、2つの離島を会場に。伊計島では古民家を利用して、ガラス、やちむん、アクセサリーなどのクラフト作家や県内で人気の飲食店が出店。地図をたよりに散策しながら、古民家ポイントに寄って楽しむワクワク探検タイプ。浜比嘉島は廃校になった浜中学校の跡地を利用したクラフト市。のんびりとタープの下でお茶したり自分のペースでお買い物を楽しめるスタイル。

可愛いイラストが施されたエリアマップ。近隣のオススメ店舗もチェックしてみて
まずは伊計島からスタート。本部でエリアマップをゲットして、いざ集落へ。

外壁には色とりどりの楽しげなガーランドが。各出店者が古民家をアレンジしたり、こだわりの演出をしているのも見どころのひとつでした。

庭先にずらりと並ぶ器と外壁の向こう側に見えるセメント瓦の屋根は、島ならではの風景。古民家とやちむんの相性は想像以上にピッタリ。陶芸作家さんもみな笑顔。みんな和装でおもてなしする作家さんグループも。

古民家には3~4組が共同で出店しているところもありました。おにぎりや豚汁のお店と民族衣装店、そこにカラフルな毛糸を木に巻き付けたアーティスティックな作品があったり。独特の個性を持つお店たちも、古民家に入るとスッと馴染んでしまいます。子供たちも嬉しそうにお庭を駆け回っています。

地元うるま市で美味しいトルティーヤを提供してくれている、トルティーヤファクトリーの山田さんは以前から古民家でトルティーヤを焼くのが夢だったそう。うるまの美味しい素材を使ったトルティーヤを、訪れるお客さんに満面の笑みで嬉しそうに作っていました。

生地に津堅島(つけんじま)の「にんじんパウダー」を練り込み、トッピングに伊計島の「黄金芋(おうごんいも)」が入った、地元愛に溢れたトルティーヤ。

エリアマップに載った12個カ所のスタンプポイントを巡ると、もれなく景品がもらえるスタンプラリー。車社会の沖縄なので日頃の運動不足の解消にも役立ちますね。
やちむんや琉球ガラスなどの工芸品の他に、石獅子、絵本、紅型、アクセサリーなどユニークな作品がたくさん並びます。


絵本作家savaの色とりどりの紙芝居や絵本がずらり


ところ変わって浜比嘉島の会場は、浜比嘉大橋を渡って右側の浜地区にある浜中学校の跡地。


浜中学校跡地では、グランド全体に手づくり作家の作品が並んでいる

会場では、木工作家や革職人によるワークショップも開催されてました。美味しいごはんと優しい笑顔、楽しげなクラフト市。盛りだくさんな内容の島のクラフトピクニック。来年はまた、どんなイベントになって帰ってくるか今から楽しみです。

イベントの主催は『プロモーションうるま』。彼らが掲げるコンセプトは「100年後のうるまを作る」。少子高齢化の進む小さな島々が持つ地域資源を見つめ直し、未来へ繋げる活動を行っています。その一環として「島のクラフトピクニック」も開催されました。出店者も彼らの思いに賛同して集まる人たちばかり。うるまの小さな島々が100年後も人々の笑顔で包まれている様子を思い描いて、是非、お休みの日にでもフラッと島を散策してみて下さい。きっと素敵な島の景色に出会えるはず。
島のクラフトピクニックin浜比嘉島、伊計島
開催日/2016年11月26日(土)、11月27日(日)
時間/10:00~17:00
場所/伊計島集落、浜比嘉島集落&浜中学校跡地
【問合せ】
一般社団法人プロモーションうるま
住所/ 〒904-2213 沖縄県うるま市字田場1304-1
電話/098-923-5995
沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ)
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