沖縄の離島には、沖縄本島ではもう廃れて継承されなくなった伝統行事等、ディープな沖縄の伝統文化が残っています。その島々が一年で一番盛り上がる伝統行事や祭りのタイミングを狙って、足を運んで、覗いてみてはいかがですか。
①伝統のお供え物に仰天!
沖縄本島北部にある伊是名島(いぜなじま)は琉球国王・尚円王が生まれた島であるため、沖縄のどの地域よりも先に、公事清明祭(クージヌシーミー)が取り行われます。普段は文化財として博物館に展示されている琉球漆器たちですが、この日だけは、お供え物を乗せる道具として実際に使用されます。豚の頭・丸裸の鶏・生魚がお供え物として並べられる光景は圧巻です。約300年前から続けられている伝統行事を観光客や一般の方も見学することができます。
頭付き、羽付きの鶏の丸焼きに驚きを隠せません。
どなたでも見学することが出来ますが、神聖な行事なので静かに見学してくださいね。儀式が行われるのは伊是名城跡のふもとにある伊是名玉陵(いぜなたまうどぅん)とよばれるところです。
伊是名村で行われる清明祭の詳細情報
住所/沖縄県島尻郡伊是名村字伊是名1番地
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②土俵に詰まった伝統文化
沖縄では珍しい神輿や山車、江戸相撲が見所な『南大東島の豊年祭』。島民はもちろん、島出身の人たちや観光客が集まって賑わいをみせます。大人の男性同士で行う“江戸相撲”に始まり、相撲甚句が聴ける“奉納相撲”、島の父親と息子で相撲を取る“親子相撲”、土俵の中央に盛った土にその年島に生まれた赤ちゃんを付ける“赤ちゃん相撲”など島民の顔がみえる地位性があふれた豊年祭です。
よく見てみると、山車を引っ張っていてるのはトラクターという、ほのぼのした風景です。
相撲が「競技」という以前に神事であることを、改めて気づかせてくれる“奉納相撲”です。土俵の中央に盛った土に赤ちゃんをつけ、元気よく泣いたら赤ちゃんの勝ちというルールがなんとも微笑ましい風景です。
南大東島の大祭・豊年祭の詳細情報
場所/南大東島
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③600年の歴史を体感する種子取祭
『竹富島の種子取祭』は国の重要無形民俗文化財にも指定されている伝統祭です。広場で行われるのは、馬のオブジェを身に付けた男たちが踊るンーマヌシャ(馬乗者)という踊り。また舞台で行われるのは島の老若男女が繰り広げる、笑いあり涙ありの35演目。見所満載の伝統行事を体感して、数え切れない思い出を持ち帰りませんか。
堂々と舞台に立つのはファーマーと呼ばれる子や孫役の子どもたちです。わらわらと弥勒神(ミルクガミ)を囲む子供たちがなんとも可愛いですね。
馬のオブジェと繋がった紐を持ち踊るンーマヌシャ(馬乗者)は男たちの迫力を感じます。
竹富島で行われる種子取祭の詳細情報
住所/沖縄県竹富島
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④『石垣島の大浜豊年祭』
赤や青のカラフルな旗頭が空高く挙がり、イリク太鼓を使ったエイサー隊が威勢よく太鼓を打ち鳴らし、ミルク様と呼ばれる神様の一行が石垣島伝統を物語ります。幼稚園から高校生、大人まで総勢1000人が練り歩く『石垣島の大浜豊年祭』のパレード!祭りのクライマックスで行われる綱引きの綱は、昔ながらの稲編技法で作られており、五穀豊穣を願う先人の心、島民の心を感じさせる豊年祭です。
黄色のミルク神と、お供する女の子たちが、東の空に向かって「東節 アガリブシ」を唱え、五穀豊穣を願います。
クライマックスの綱引きは祭りへの参加者は全員参加!旅の思い出に綱を引いてみてはいかがでしょうか。
石垣島で行われる大浜豊年祭の詳細情報
住所/沖縄県石垣市字大浜177(大浜公民館前の崎原道路)
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⑤ハーリーで豊作祈願!浜辺になびく旗頭
ここ『鳩間島の豊年祭』では3日かけて豊年祭が行われます。男たちは“奉納棒術”で迫力ある奉納芸能を披露し、女たちは昔使用していた脱穀機(稲を取り出すもの)を使い“マミドーマ”と呼ばれる稲刈りを描いた舞踊を披露します。賑やかなだけでは終わらない力強い豊年祭を見に行きませんか。
競争するのは鳩間島の西村組と東村組。どちらが勝っても共に豊作を祈願する気持ちは一緒です。
稲の脱穀機を使った演舞“マミドーマ”は、昔の女性たち仕事風景を表現しています。
鳩間島で行われる豊年祭の詳細情報
場所/沖縄県竹富町鳩間島
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覗いてみたい伝統行事やお祭りは見つかりましたか?沖縄の伝統を象徴する華々しい琉球王朝の伝統芸能だけでなく、農民が行なっていた生活感を感じられる奉納芸能など、その島その島で沢山の魅力があります。沖縄のディープな伝統行事に参加して、新たな沖縄の魅力を発見してみてください。
◎沖縄のディープな伝統文化と祭りはこちらでも紹介しています。
沖縄CLIP編集部
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