「若い子たちが豆腐に興味を持ってくれるようになったことが嬉しいです」
こう話すのは、那覇市首里(なはししゅり)にお店を構える「とうふ屋Beans(びーんず)」を営む呉屋(ごや)さんご夫妻です。料理を担当する久敏(ひさとし)さんは、長年豆腐店を営んでいた祖父母から豆腐作りを習い、それまで働いてきた飲食店での経験を活かして2012年にBeansをオープン。
「実は、豆腐を使ったメニューは15年ぐらい前から温めてきました」と久敏さん。沖縄の郷土料理であり、ソウルフードでもある“ゆし豆腐”を現代風にアレンジしたことで、子どもからご年配まで幅広い年齢層に愛されるようになりました。
低糖質でタンパク質が豊富に含まれている豆腐は、健康思考の人が増えている昨今、日本だけでなく海外でも需要が高まっていますね。“おぼろ豆腐”に似たゆし豆腐は、豆乳ににがりを入れた後、型に入れて固める作業をしないため、茶碗蒸しやプリンのようにふわふわで柔らかいのが特徴です。
久敏さんが仕込むのは、その日に提供する分だけ。臭みやエグ味をなくすため、手作業で大豆の薄皮を取り除くのがポイントだと言います。
接客を担当する佳子(けいこ)さんは「地元のおじぃ、おばぁも来てくれるけど、大学生の常連さんも多いですよ」と嬉しそうに話します。おいしいだけでなく、ボリュームたっぷりでヘルシーなゆし豆腐。シンプルな味わいを楽しめる塩味・和風出汁の他にも「トマトチーズゆし豆腐」や「マーボーゆし豆腐」「魚介トマトゆし豆腐」「八宝豆腐」などアレンジメニューが揃っています。
寒い日におすすめしたいのは「キムチチゲゆし豆腐」。魚介系の出汁がギュッとつまったスープには、粒子の大きさが異なる2種類の唐辛子が入っているため、辛さがしっかりと効いています。あさり、海老、豚肉、ニラ、そして白菜キムチがたっぷりと入っていて、食べ進めると体がポカポカに。
定食にすると、おからイリチー(炒め煮)やおからサラダなどの副菜がついてきますが、単品でも注文することが可能です。ゆし豆腐は1食分350gも入っているので、満腹感もしっかりと得られます。
1日に仕込む量は40食分ほどということなので、逃したくない方はお早めにどうぞ。
とうふ屋Beans
住所/沖縄県那覇市首里当蔵町2-15-24
電話/098-927-4849
営業時間/11:00〜18:00(売り切れ次第終了)
定休日/木曜
沖縄CLIPフォトライター 舘 幸子
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