沖縄では豚を「鳴き声以外は全て食べ尽くす!」といわれるほど、頭から足先まで、内臓や血液さえも上手に利用して食べる習慣があります。一昔前までは、豚の脂と塩を混ぜたものを傷口に塗るという民間療法もあったんだとか。本当に捨てる所なんて少しも無かったんですね。そんな県民食の豚肉料理についてまとめてみました。
①中味汁(なかみじる)
中味汁と聞いて、どんな料理か想像つく方、かなりの沖縄通ですね!中味汁とは、豚の内臓(モツ)をカツオダシで風味豊かに味わうスープ料理で、沖縄の伝統行事には欠かせない、お袋の味の代表格です。下処理をしっかりと行い、三回もゆでこぼして臭みを一切取り除いたモツを、カツオダシのあっさりしたスープと合わせ、コンニャク、シイタケなどと一緒にじっくりと柔らかくなるまで煮込んだお料理です。食べる際に、すりおろしたショウガと青ネギを散らしていただきます。コンニャクや椎茸よりもやわらかく煮込まれた中味=中身(内臓)にやみつきになること間違いなしです。
家庭毎に微妙に味が変わる、母から子へ受け継がれる味付けです。
中味汁(なかみじる)の詳細情報
②アシティビチ
アシティビチとは、豚足を骨ごとコトコトやわらかくなるまで煮込み、一般的には醤油等で味付けしたお料理で、沖縄ではおでんの具材や沖縄そばのトッピングとしても登場します。長時間丁寧に煮込まれて脂分を落としてあるので、臭みは一切なく、グロテスクな見た目とは裏腹に、そのクリーミーでほのかに甘い味わいと、ぷるぷるコラーゲンの美肌効果で、女性に人気の一品です。
三時間以上かけて煮込まれたアシティビチは、お箸で切れるほどやわらかく、絶品です。沖縄の食堂やそば屋さんでも注文することができるので、お気に入りのアシティビチの店を見つけてみてください。
アシティビチの詳細情報
③ラフテー
ラフテーとは、豚肉の三枚肉を皮付きのまま、泡盛や醤油で甘辛く味付けした、豚の角煮の事です。時間をかけて丁寧に油抜きをして料理されるラフテーは、あっさりとしていてコラーゲンを豊富に含んでいるので、美容食としても人気があります。砂糖醤油味のラフテーは、おかずとして大人も子どもも大好きですし、酒の肴としても人気があります。もともとは琉球王朝時代の宮廷料理のひとつでしたが、今では庶民の家庭料理として親しまれています。
砂糖醤油味のラフテーは、おかずとして大人も子どもも大好きですし、酒の肴としても人気があります。もともとは琉球王朝時代の宮廷料理のひとつでしたが、今では庶民の家庭料理として親しまれています。沖縄県中部のうるま市勝連にある、「万鐘ももと庵」では、東シナ海を望みながら、「ラフテー」やアジア料理を味わうことができます。世界遺産勝連城跡の観光の後に立ち寄るのもいいですね。
ラフテーを味わえるお店「万鐘ももと庵」の詳細情報
住所/沖縄県うるま市勝連南風原3211-
電話/098-923-0725
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④あぶらみそ
先にご紹介した、アシティビチやラフテーは時間をかけて余分な油分を取り除いて調理されますが、その取り除いた油は捨てるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。豚の脂もちゃんと有効活用されるんです。その豚の油分を利用した保存食が「あぶらみそ」です。炊き立てのご飯に乗せて食べると、お味噌の甘みと豚脂の旨みが口いっぱいに広がって、いくらでもごはんが進みそうです。
背油の他にも、豚の三枚肉を細かく切って作る家庭もあります。沖縄旅行のお土産にもおすすめです。
あぶらみその詳細情報
⑤ブランド豚を味わう
沖縄の豚肉料理は、14世紀~16世紀には既に確立されていたといわれていますが、近年ブランド豚の生産が盛んで、美味しいブランド豚を提供するお店が増えています。沖縄本島北部にある豚料理専門店「満味(まんみ)」では、やんばるブランド豚の美味しいお肉はもちろん、内臓や耳、血液など16種類以上の部位を、その部位に一番合った方法で料理してくれます。ブランド豚の炭火焼きやしゃぶしゃぶを味わってみてはいかがでしょうか。
血液や脳みそなどの特別な部位も、前日までのご予約で提供可能だそうですよ。沖縄には昔から、「体の中で調子の悪い所と同じ豚の部位を食べるとよい」とされる考え方があります。あなたはどの部位を食べてみたいですか?
満味(まんみ)の詳細情報
住所/沖縄県名護市伊差川251-
電話/0980-53-5383
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沖縄の元気の素、豚肉料理まとめをご紹介しました。まだ食べていない豚肉料理はありましたでしょうか?沖縄の食文化の魅力は、まだまだ底を尽きません。
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沖縄CLIP編集部
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