沖縄本島北部に位置する標高432mの山、安和岳(あわだけ)の麓でアグー豚や黒毛和牛、山羊を飼育する「又吉農園」。約5万坪以上もある広大な敷地内では減農薬栽培で島野菜と果樹も育てており、これらの“島の恵み”は名護(なご)市にある「又吉観光農園レストラン」で味わうことができます。
(画像提供:農業生産法人 株式会社又吉農園)
又吉農園が特に力を入れているのは、沖縄固有の在来豚、アグー豚。「沖縄の宝を多くの人たちに知ってもらいたい」という思いから、原種に近いアグー豚同士の交配を行い、生まれた豚は徹底した観察と管理の下で飼育をしています。
(画像提供:農業生産法人 株式会社又吉農園)
又吉農園で育てている豚は常時400頭前後。成長を促進する効果のあるホルモン剤や抗生剤は極力使わず、出荷体重の80〜90kgになるまでゆっくりと育てます。そして肉質を向上させるためにこだわっているのは、エサ。ビール粕やパイン粕、割れ米、発酵飼料をエサに混ぜ、成長段階に合わせて配合を変えています。
成長過程で飼育部屋を変えるのもこちらの特徴。広い放牧場所のある小屋でのびのびと育った豚はストレスが少なく、身の引き締まったおいしい豚肉になるのだそうです。一般の豚肉と比べるとコレステロール値が低く、旨味成分のグルタミンが2.5倍も多いアグー豚。脂身は甘みと旨みが濃く、とろけるような食感が味わえます。
そんな又吉農園のアグー豚ですが、出荷が順調なロース肉やバラ肉に対して、硬かったり脂身が少ない部位は余ってしまうことも。そのことがきっかけとなって誕生したのが加工品の「又吉アグー豚ハンバーグ」です。
(画像提供:農業生産法人 株式会社又吉農園)
歯応えを残した粗挽き9mmのミンチに豚脂を加えたハンバーグ。素材の風味を生かすため、保存料は使わず、塩コショウとハーブで味を整えています。
ハンバーグは“調理済み”なので、生のハンバーグを調理する時のような「外は焦げているのに中はまだ赤かった」という失敗をすることもありません。食べる前に解凍をして、6〜7分湯煎するだけで食べられます。湯煎後は、フライパンで軽く両面を焼くと香ばしさが増しておすすめ。
おろし大根やオニオンソース、デミグラスソースなどをかけてお召し上がりください。
こちらはお祝いごとがあった時に沖縄でよく食べられている「山羊汁」。牧草作りからこだわり、愛情をこめて育てた又吉農園の山羊は特有の臭みがなく「山羊は苦手だったけど、これはおいしい」と反響も大きく、県内での大量注文も増えているそうです。
味付けはシンプルであっさり。お好みで生姜やよもぎを添えてみてください。滋養食、スタミナ食として古くから沖縄で親しまれている山羊汁は、肉体疲労時や風邪をひいてしまった時の回復食としてもおすすめです。
現在は冷凍での販売になりますが、常温で保存ができるレトルトを開発中。まもなく商品化できるとのことです。
又吉農園では、その他にもアグー豚を使った餃子や味噌漬け、生姜焼きなども販売しています。そのほかにも現在、ベーコンやハム、焼き豚などを自社加工していますが、今後は新しく導入した機械を使って、現在OEM生産をしているソーセージを自社で加工生産・販売していくそう。そして、自宅で手軽に味わえる商品が次々と増えていく予定です。
県外ではなかなか味わう機会のないアグー豚や山羊汁を、ぜひお取り寄せして味わってみてください。
農業生産法人 株式会社又吉農園
https://matayoshifarm.wixsite.com/matayoshifarm
沖縄CLIPフォトライター 舘 幸子
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アグー100%! 旨味たっぷりの又吉アグー豚ハンバーグ(名護市)
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