スポーツに適した温暖な気候に恵まれた環境と、独特の景色に魅せられて、沖縄でのスポーツを楽しみに訪れる人は少なくありません。元バレーボール選手の益子直美(ますこなおみ)さんもその一人です。益子さんは2006年に自転車のプロ・ロードレース選手の山本雅道(やまもとまさみち)さんと結婚。その後、ご主人の影響もあって自転車の世界に入り込み、2013年にはサイクルプロショップを経営するなど、無類の自転車愛好家です。
沖縄でのサイクリングに魅了されて、通い続けているという益子さん。現地のサイクリングイベントにも多数参加しているそう。“毎年行きたくなる沖縄サイクリング”の魅力を彼女の素敵な思い出と一緒に語ってもらいました。
1月に開催される「美ら島オキナワCenturyRun」では鮮やかな桜がイベントを彩る
益子さんが沖縄に通うようになったのは、毎年1月に開催される人気のライドイベント「美ら島オキナワCenturyRun」がきっかけだったそう。
「本土ではこの時期に走るのは寒くて大変なのですが、この大会では暖かい気候の中、美しい海を見ながら爽快に走れることを知ってハマりました。出場は6回を数えますが、だんだん仲間が増えて、みんなで青い海に感動しながら走り、日本一早咲きの桜を愛で、エイドステーションで食べたり飲んだりし、写真を撮り合ったりしています。大会では速く走るのはもったいないと思っていて、制限時間いっぱい使ってグルメや景色、それら全部を楽しむのが私のポリシーなんです。」
「美ら島オキナワCenturyRun」のコースにもなっている古宇利大橋(こうりおおはし)は益子さんのお気に入り
また、沖縄の離島が好きと語る益子さん。各離島の街並みをサイクリングで楽しんでいるそう。そのエピソードからは、環境や景色だけではない沖縄の魅力が伺えます。
益子さんが好きな竹富島の風景。サンゴの石を敷き詰めた道沿いに咲く真っ赤なブーゲンビレアの花が印象的。
「竹富島では自転車をレンタルしたら意外にアップダウンがあって、チェーンが外れてしまい、困っていたら通りがかりの男性がさっと直してくれました。」
海の青、山の緑、咲き誇る花々に彩られる石垣島
「石垣島ではぬかるみで転んで泥だらけになってしまって、近くの農家に水道を借りに行ったら『いいよ、使って』ってこころよく貸してくれて、しかも『疲れたでしょ』って、サトウキビのジュースまでくださったんです。これがとても甘くておいしくて、その味と沖縄の人の温かさが今でも忘れられません。」
人の温かさだけでなく、食べ物もおいしい沖縄。益子さんが次回参加してみたいという沖縄のライドイベント「シュガーライド久米島」では、久米島特産のクルマエビが楽しみなんだそう。最も美しい島という意味の「球美(くみ)の島」の名をもつ、久米島ならではの海洋深層水で育てられたクルマエビは絶品です。
温暖な気候に恵まれた環境で、景色や食事を楽しみ、そして地元の人の温かさに触れられる沖縄。そんな益子さんも憧れの地と語る沖縄でサイクリングを楽しんでみませんか?