古くからの伝統と信仰が色濃く残る沖縄では、今もなお不思議な伝説の残る場所が多くあります。それはあまりに美しく、神秘的な場所だからかもしれません。出かけるだけでパワーをもらえそうな、不思議な伝説の残る人気スポットを紹介します。
琉球神話聖地の島「久高島」
沖縄本島からフェリーで15分ほどの久高島は、周囲わずか8kmの細長い島で、自転車で1時間ほどで1周することができます。人口も270人ほど。ですが、かつてアマミキヨという神が降り立ち、沖縄の国づくりを始めたという伝説が残る琉球神話の聖地で、別名「神の島」とも呼ばれている伝統と信仰に守られている島なのです。
ニライカナイは沖縄に伝わる理想郷。そのニライカナイに繋がっているとされるこの島では、今でも年に30以上の祭事が執り行われています。他の島々とは違い観光地化されていないので、自然がそのまま残され、神聖なパワーを感じることができます。立ち入り禁止の場所もあるので、訪れる際は事前にルールを確認し、神聖な場所にお邪魔させていただくという謙虚な気持ちを持って出かけましょう。
数多くの伝説が伝わる下地島「通り池」
国の名勝及び天然記念物にも指定されている下地島西岸の「通り池」。コバルトブルーの水をたたえた琉球石灰岩の高台に大きく開いた2つの池。海と繋がっている池の水は、潮の満干の影響で1日に何度か色が変化します。引き込まれそうな青い池には、「ユナイマタ(人魚)伝説」や「継子伝説」といった伝説が残っています。
ダイニングスポットとしても有名なこの池のまわりは、以前は遊歩道を通って海岸沿いまで歩いていくことができましたが、2011年の台風で遊歩道が壊れてしまいました。唐突に終わる遊歩道に驚き、がっかりする観光客も多いとか。早く修繕されて、3つめの池「なべ底」も見られるようになるといいですね。
通り池の詳細情報
住所/沖縄県宮古島市伊良部字佐和田
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沖縄に残るちょっと変わった羽衣伝説
沖縄にも「羽衣伝説」が残る場所がいくつかあります。その中でも宜野湾市真志喜(ぎのわんしましき)に伝わる「森の川(ムイヌカー)」は、少し私たちの知っている伝説と違っていました。貧しい農民の奥間大親(おくまうふや)はムイヌカーで沐浴していた天女の羽衣を隠し、天女を妻としまし、一男一女をもうけました。その後、羽衣のありかを知った天女は、子どもたちを残し天に帰っていきました。ここまでは誰もが知っている羽衣伝説。
ムイヌカーの羽衣伝説には後日談があります。天女が残した男の子「謝名(じゃな)もい」は、立派な若者に成長し、地域の首長 勝連按司(かつれんあじ)の娘に見初められ結婚することに。妻が謝名(じゃな)もいの家に行き目にしたのは、ボロボロの家屋と、まわりの畑にあるたくさんの黄金。黄金の価値を知った謝名もいは、その黄金で周囲の農民に農具を分け与え、信頼を得たことで、その後琉球の3つの王朝のうちのひとつ中山を治める王となったのでした。
畑の黄金は、子どもを残して天に帰らなければならなかった天女が残したものだったのでしょうか?おもしろい伝説ですね。水浴びをしたというムイヌカーでは、今も湧水がコンコンと湧き出ています。
子宝を授かる伊江島の洞窟
伊江島といえば、今、人気急上昇中のシンガーソングライターAnlyの故郷。TVなどで取り上げられる機会も増えてきた注目スポットです。牛の数の方が人の数よりも多いと言われている、のどかな伊江島にも、不思議な言伝えの残る場所があります。別名「千人洞」とも呼ばれる「ニャティヤ洞」は、戦時中は多くの島民の命を守った聖地です。
洞窟の中にあるヒジル石。女性が子の石を持ち上げると子宝に恵まれるという言い伝えがあります。そして持ち上げたとき、軽いと感じたら女の子が、重いと感じたら男の子が授かるのだそうです。子宝祈願のパワースポットとして信仰を集めているヒジル石。持ち上げたその年から効果があるそうなので、婚前旅行中の人は注意が必要かも。
ニャティヤ洞の詳細情報
パワースポットというと神社仏閣が真っ先に思い浮かびますが、沖縄は自然がパワースポットとなっている場所が多いです。その分、気軽に出かけられますが、人々の信仰を集めている大切な聖地ということを忘れずに、マナーを守ってでかけてくださいね。
◎ 伝説残る神秘的なスポットをこちらでも紹介しています。
沖縄CLIP編集部
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