「えっ、これが沖縄そば?」 白いスープにきれいなピンク色のチャーシューがトッピングされたこの一杯を最初に見た時は、一瞬目を疑いました。

沖縄そばと言うと、きっと多くの方が“鰹節と豚骨で出汁をとった透明なスープに麺が入っていて、その上に三枚肉とかまぼこと紅生姜がのったもの”を思い浮かべると思います。
しかし那覇市の久茂地(くもじ)川沿いにお店を構える『DIRTY MARTINI(ダーティーマティーニ)』のテーブルに置かれた一杯は全く違っていました。

夜のみ営業をしていたレストラン&バー『ダーティーマティーニ』が、8月中旬から週末限定ランチで始めた「沖縄鶏ポタそば(750円)」。メニュー化が実現したきっかけは、まかない飯としてスタッフの間で人気抜群だったことでした。

スープは、鶏ガラを8時間ほどかけてじっくり煮込んだ鶏白湯(とりぱいたん)がベースになっています。鶏白湯は、例えるとしたら豚骨スープの鶏バージョンのようなもの。乳白色のスープはとろみがあり、鶏肉特有の旨みとコクが感じられます。スープには鶏肉の皮を加熱して抽出した鶏油(チーユ)も加えているそうで、香ばしさも風味も格別!

これだけでも十分に美味しいスープですが、さらに玉ねぎやニンジン、じゃがいも、ニンニクなどの野菜をポタージュ状にしたものを加えて煮込むそうです。仕上げにハンドブレンダーで泡立て、スープの表面に泡を浮かせたら完成です。


ふわっとした泡は口あたりがとてもまろやか。じゃがいものポタージュや軽めのホワイトシチューのようなスープで、ひと口目もふた口目も沖縄そばとは思えないのですが(笑) 麺をすすってみると納得。

コシの強い「もとぶ熟成麺」の縮れ丸麺はまさしく沖縄そばの麺でした。とろみのあるスープは麺によく絡みます。
沖縄そばだけれども、洋風の沖縄鶏ポタそばは新感覚、新ジャンル。初めて口にするお客様からは「これ流行るね!」と大好評だそうです。
麺を覆うように贅沢にトッピングされたチャーシューは、沖縄県産の豚肩ロースを使用。ミディアムレアに仕上げるため59度で140分低温調理しているそうで、驚くほどしっとり柔らか。

多めにかかった粗挽きブラックペッパーが全体の味を引き締めており、自家製のラー油はお好みで。

ここ沖縄では、そば屋さんへ行くとジューシー(沖縄の炊き込みご飯)をセットで頼む人が多いのですが、ダーティーマティーニではジューシーの代わりに200円の「半熟チキンカレー」をどうぞ。程良い辛さが後を引くカレーは、そばを食べて満腹でもスプーンが止まらないほどの美味しさです。


長さ10mもの一枚板を使用したカウンター席に革張りのソファー、JBLのスピーカー…… 夜は高級感あふれる大人のための空間ですが「週末のランチタイムはカジュアルに過ごしてください。ファミリーも大歓迎です」とのこと。

お客様を楽しませてくれるスタッフ、諸見里 真卓(もろみざと しんたく)さんと山川 浩太(やまかわ こうた)さんの存在は大きく、女性一人で入ってもすぐに馴染めてしまう一軒です。
贅沢な空間で味わう新ジャンルの沖縄そばを、あなたも一度体験してみませんか?
DIRTY MARTINI(ダーティーマティーニ)
住所 /沖縄県那覇市久茂地2-24-14
電話/098-955-6281
営業時間/月~土18:00~2:00(L.O.1:00)、日18:00~0:00
週末ランチ/金・土・日12:00~15:00(L.O.14:00)
※14:00の時点でお客様がいらっしゃらない場合はクローズするそうです。
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沖縄CLIPフォトライター Sachiko
▼ちょっとユニークな沖縄そば、あります
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