お酒のアテにもぴったりな燻製料理。代表的なものとして知られているのはソーセージやベーコン、スモークサーモンなどでしょうか。
実は燻製料理は古くから伝わる調理法で、はじまりは今からおよそ13,000年前の石器時代。電気もガスもない時代に、傷みやすい食材を長期間保存するための先人の知恵だったのです。
2016年3月に那覇市の中心地、牧志(まきし)にオープンした『真・燻製酒場Barrel House(バレルハウ ス)』は、店名からも分かる通り燻製料理を楽しむための酒場です。しかし出されるのは“ただの燻製”ではなく、燻製する前に食材を真空調理した“真・燻製 料理”。 真空調理は食材を真空パックし、58~95℃の低温で長時間加熱する調理法です。
県産豚のレバー、ハツ、タン、そしてチーズと煮卵が盛り合わせられた「燻製5種」はスタートにおすすめの一品。
高温で加熱をすると水分が抜けてパサついてしまうお肉も、真空調理をすることでレアに近いジューシーな食感に仕上がるのです。
「素材の旨みが最大限に引き出されるように、食材によって加熱温度と時間を変えています」と話してくれたのはオーナーの 守屋 龍将(もりや たつまさ)さん。実家が静岡県の伊豆でダイビングショップを経営していたこともあり、子どもの頃から海と親しんできた守屋さんは「美 しい海があるから」と、28歳の時に沖縄移住を決めたそうです。Barrel Houseを始めたキッカケは、ダイビングツアー専門会社を経営する知人の提案だったと言います。
お店を一緒に盛り上げるのは、長年の飲み友達である喜納 渚(きな なぎさ)さん。
桜チップを使った燻製料理とスモーキーな香りがするウイスキーは、マリアージュと言うに相応しい組み合わせです。
お店にはスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、そして日本と、世界5大ウイスキーが揃っておりその数は約30種類。料理に合わせてウイスキーを飲み比べてみるのも面白いかもしれません。
6時間以上煮込んだ後に醤油ベースで味付けをし、燻製して提供前にバーナーで炙る「燻製炙りてびち」はまさにコラーゲン の塊。トロトロでぷるぷる♪ やみつきになる美味しさです。ウイスキーが合うのは言うまでもありませんが、守屋さんのおすすめはカリフォルニアのアンカービール。沖縄県内では手に入ら ないため、特別ルートで仕入れているという大変希少なビールです。
脂が甘くて柔らかな肉質の琉球長寿豚を真空調理し、提供前に表面をサッと強火で焼いてバーベキューソースをかけた「琉球長寿豚の厚切ステーキ」。こちらは燻製料理ではないのですが、お店イチオシのメニューです。ウイスキー、または赤ワインとどうぞ。
使う食材は季節によって多少変わるそうですが、入手困難なものを除いて出来るだけ沖縄県産を選ぶようにしているとのこと。「特に豚肉は沖縄が一番おいしいので」と守屋さん。
今後の目標を尋ねると「お肉だけではなく魚にも力を入れていきたい。それからオリーブオイルや七味などの調味料を燻製して販売もしていきたい」と話してくれました。他店では出会えない燻製料理がこれからも次々と誕生しそうですね。
ウイスキーが好きな方も、飲み慣れていない方も、お酒の楽しみ方の幅が広がるはずです。ぜひ一度ウイスキーと燻製料理のマリアージュをお試しください。
Barrel House(バレルハウス)
住所/沖縄県那覇市牧志3-15-51
電話/098-868-3676
営業時間/18:00~24:00(L.O.)
定休日/水曜日
Facebook/https://www.facebook.com/barrel.house300/
沖縄CLIPフォトライター Sachiko
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