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平安座島で出会った、子どもと大人の自然に寄り添う島の暮らし

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沖縄は旅人にやさしいとよく耳にする。自分自身、旅人として沖縄を訪れたときにも、そういう風に感じることは少なくなかった。実際に暮らし始めると、沖縄は高齢者と子どもにやさしい地域だと実感することが多い。
 
 
昭和の日本がそうであったように、小さな子どもが自分よりもさらに小さな子どもの面倒を見る光景をよく見かけるし、知らない子どもに笑いかけたり、話しかけたりする大人の姿も少なくない。たとえば外出した時に赤ちゃんや小さな子どもが泣くとする。
 
 
それが山手線の中ならば多くのお母さんやお父さんはものすごいストレスを感じるだろう。でも、沖縄だと、「子どもは泣いてあたりまえ」がスタンダードなので、比較的ストレスが少ないのだそうだ。レストランやカフェも、内地にくらべれば、子どもに対してオープンなところが多い気もする。
 
 
先日、うるま市(沖縄本島中部)の「試住プロジェクト」を取材したときにも、そういう話を耳にした。話の主は宮城島(みやぎじま)の池味(いけみ)という30世帯ほどの小さな集落に5年くらい前から暮らしている河野さんご夫妻。公二(こうじ)さんはサーファーで太鼓の演奏家。西アフリカのギニアで4ヶ月太鼓を学び、ジャマイカも2度訪れて音楽の腕前を磨いてきた人だ。ちなみに、お連れ合いの瞳(ひとみ)さんは公二さんの太鼓教室に生徒として通っていたそうだ。
 
 
 
ふたりには小学校1年生と幼稚園生、そして保育園児の子どもがいる。3人ともに集落のみなさんにとってもよくしてもらっているという。顔馴染みのご近所さんならよくある話だけど、顔も知らないおばあちゃんがお小遣いをくれたりするという話はあまり聞かない。
 
 
穏やかでせかせかしたところがないところが素敵だという宮城島にも、気にかかることがある。「チェーンソーがない時代に山から切り出した木材をみんなが力を合わせて人力で運んできて、釘一本使わずに、近所の人たちが総出で建てたはずの貴重な家が、島から消えていこうとしているのはみていられないね。アートによる地域おこしも、観光に力を入れるのもいいことだけど、空家に人が住むようになんとかしてほしい」。河野さんが借りている家もお隣の伊計島(いけいじま)から移築された昔ながらの伝統的な家屋。手をかけさえすれば何十年も住めるはずの古民家ににもっと人が住んでほしいという。
 
 
沖縄本島と海中道路や橋でつながる、平安座島(へんざじま)、浜比嘉島(はまひがじま)、宮城島、伊計島は沖縄本島よりもさらに“沖縄”な地域。時計の針の進み方が少しゆっくりしているのか、ひと昔前の空気が流れている。お互いに名前と顔を知らない人同士が道端で挨拶を交わしたり、「あんたどこの子ねー?」と子どもに声をかける島の人は普通にいたりする。
 
「そうそう来週、幼稚園のクリスマス会で太鼓をたたくから来てみない? 地域のおばあちゃんやおばさんたちも紙芝居をしてくれたりするし」。なんだか、ほのぼのしたクリスマス会になりそうな気がしたので河野さんに誘われるまま、出かけることにした。
 
 
数日後にむかったのは平安座島にある彩橋幼稚園。平安座、浜比嘉、宮城、伊計の四島に住む子どもたちが通う小さな幼稚園だ。開演までずいぶん時間があるのに、河野さんたち太鼓のメンバーや、紙芝居の担当の読み聞かせのメンバーはせっせと準備をしていた。しばらくすると賑やかな声が外から聞こえてきた。同じ敷地にある彩橋小学校の1年生と2年生もクリスマス会に招待されているそうだ。
 
 
最初の演目は先生たちによるティンカーベルの演奏だ。披露されたのは「聖しこの夜」。子どもたちは先生たちが一生懸命演奏する姿に感動を隠せないでいる。
 
 
続いてのプログラムは紙芝居『クリスマスのきょうだい』。 30代から60代の読み聞かせグループのメンバーは平安座や宮城などこの辺りの島で生まれ育った先輩たちだった。声優顔負けの語りとオカリナの演奏に子どもの目は釘付けになっていた。
 
 
 
いよいよ最後は太鼓の演奏。アフリカの衣装に身を包んだメンバーが登場すると、会場が歓声に包まれた。聞きなれないリズムでも子どもたちはすぐに順応する。手を叩いたり、体を揺すったり、あっという間に太鼓のリズムに馴染んでしまった。
 
 
「いろいろな幼稚園を転任してきましたけど、ここは地域とのつながりが濃いですね。仕事で忙しくしている保護者よりも、地域に住むおじいちゃんやおばあちゃんなど大人たちとの結びつきが強いんですよ。血が繋がっていなくても家族同然。みんなで島の子どもたちをかわいがってくれています」。教頭先生の言葉通り、ステージに上がった大人たちと子どもたちの距離はすごく近い。子どもたちはいろんな世代の大人たちに見守られ、愛情を受けて育つ。大人たちは、実の子や孫のように慕ってくれる子どもたちに元気をもらう。人と人の距離が近いぶん、安心できるのだろう、みんなの表情はとてもリラックスしていて幸せそうに見えた。
 
クリスマス会が開かれた彩橋幼稚園のあるうるま市は、移住希望者を対象に伊計島で“試住”体験ができるプロジェクトを展開中です。興味がある方はぜひこちらをご覧ください。
 
 
 
 
【伊計島・島の家プロジェクト】※現在、試住希望者募集中。
利用料金/3,000円/回(4~7泊)1棟貸し、1組4名様まで利用可
実施期間/2017年2月末まで
※プロジェクト内のプログラムにご参加ご協力できる方が対象です。
 内容、空き日程などはお問合せください。
 
■お申込・お問い合わせ先
一般社団法人 プロモーションうるま
住所/沖縄県うるま市田場1304-1 1F
電話/098-923-5995
e_mail/info-kaihatsu@promo-uruma.com
 
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
《うみ学校・やま学校のバックナンバー》
 
 
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星野リゾート「リゾナーレ小浜島」でロマンティック女子旅《後編》【PR】

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1泊2日で訪れた、小浜(こはま)島にある星野リゾート「リゾナーレ小浜島」。“真南風(まはえ)ロマンティック”をコンセプトとするリゾナーレ小浜島の滞在1日目は、ランタンの灯りが灯るビーチを散策するなどロマンチックな時間を充分に満喫。2日目は、日の出に合わせて早起きのスタートです。
 
まだ真っ暗な時間に起きて、シャトルバスに乗り、プライベートビーチ「イルマーレビーチ」まで。ビーチのすぐ隣にある「島Books&Cafe」でコーヒーをいただいて、少しずつ明るくなってきたビーチへ。
 
 
 
のぼってくる朝日を眺めて鳥の声を聞きながら、ゆっくりとした時間を過ごします。
 
 
「島Books&Cafe」にはブルーを基調としたさまざまな本がそろい、好きな本を読みながら、カフェとしてオープンしている時間にはスイーツなどもいただけます。朝焼けを眺めた後は、ビーチで「フレッシュエアストレッチ」を。
 
 
裸足になって、波の音に包まれながらのストレッチはなんとも気持ちがよく、ふだんの生活ではなかなか感じられない穏やかなひとときでした。フレッシュエアストレッチは、雨天、荒天の日以外、ビーチで毎朝行われています。
 
 
身体もシャキッとしたところで朝食へ。
 
 
 
「クラブハウスレストラン」でビュッフェスタイルの朝食です。島料理や和食、洋食やフルーツ、スイーツまで迷ってしまうほどたくさんのメニューがずらっと並んでいます。プールサイドでの朝食はなんとも優雅なひととき。
 
 
夜、ライトアップが幻想的だった「ガジュマル広場」は、本棚やハンモックがあり、明るい時間はまた違った過ごし方ができます。お次は「島チャリ」で島内をサイクリング。
 
 
電動自転車をひとこぎすると、思ったよりもすいっと進んで快適です。アップダウンの多い小浜島でも軽々と進めました。
 
 
島チャリアイテムとして、マップをはじめ、日焼け止めや撮影用の三脚、絵葉書に切手まで用意されていますよ。島の景色も楽しんで、1泊2日のプチトリップもここでおしまい。ロマンティックな雰囲気のなかで、非日常を感じ、おいしいものでも満たされて、心も身体もリフレッシュした2日間でした。
 
今年の春は、南の島の風を感じる“真南風ロマンティック”に癒されてみませんか?
 
 
■星野リゾート リゾナーレ小浜島
住所/沖縄県八重山郡竹富町小浜東表2954
TEL/0570-073-055 (9:00〜20:00)
 
 
沖縄CLIPフォトライター 笹本真純 
 
 
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伊良部島を伝統の帆かけサバニでクルーズしよう!【PR】

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今、宮古島では、宮古島を“ゆっくりと暮らすように旅する”がコンセプトの観光キャンペーン「ゆくる宮古島」が実施中。3月の新ツアー・メニューをいち早くご紹介します! なかでも注目なのは、伊良部島(いらぶじま)の景勝地・佐和田(さわだ)で伝統の帆かけサバニに乗船してクルーズできるツアーです!
 
 
このツアーを手掛けるのは、伊良部島で話題のツアー会社・蟹蔵(かにぞう)です。オーナーの吉浜さんは、「もともと自分の先祖もサバニで漁をしていたという事から、帆かけサバニを再現してみようと思ったことがきっかけです。帆かけサバニの魅力は、人間が本来持っている感覚・感性を呼び起こすような体験ができること」。どのようなツアーなのか、わくわくしますよね。
 
 
ツアーのスタートはその日の状況に合わせて、佐和田漁港などいくつかの出港ポイントから決まります。佐和田漁港の場合は、階段がついているので乗船も難しくはありません。マストには、蟹蔵のシンボルである蟹のマーク入りの帆がかかげられ、風を受けて、いざ出発!
 
 
サバニ船の動力は風と人力。櫂(かい)を使って手漕ぎしながら、海面を進みます。水面に近いので、静かに浮いている感覚がたまりません。そして、佐和田周辺の海の美しさに感動。
 
 
どれくらい美しいのかというと、真上から見ると、ご覧の通りの透明感。海底が見えるほどです。ここ、佐和田漁港すぐ近くの海でこれだけの美しさですから、この先にどんな海の青が待っているのでしょうか。
 
 
めざす先は、隣りの下地島(しもじじま)。下地島空港の誘導灯の付近まで、片道約20分ほどで到着。ここまで来ると、海の色がエメラルドグリーンに変化。
 
 
空港近くなので、飛行機とサバニとのツーショットのシーンが訪れました。何より、離着陸する飛行機を水上から間近に見ることができるのはとても貴重な体験でした。
 
 
何よりも、宮古列島の中でも有数の美しさを誇る絶景の海を、手に触れることができる近さで眺めることができるのは最高です! まるで天国にいるかのような気分を満喫。
 
 
人工的なエンジン音などは一切なく、ただ自然の中に浸ります。いつまでも、このままここに漂っていたいほど…。そんな静寂なひとときを堪能できるツアーです。
 
 
実際に体験されたかたに感想を伺うと、「海面に近いので海と一体になるような感覚が心地いい!」、「帆に風がはらんで、波の勢いと自分の漕ぐタイミングが一緒になる瞬間があってたまらないですね。波の一部になったような楽しい気分になりました」、「ふだん、伊良部島をドライブしているだけでは気付かないような、もっとも美しい場所に行くことができるサバニのクルージングは最高でした!」とのこと。宮古島では唯一の、伝統の帆かけサバニ乗船です。この機会にぜひいかがでしょうか!
 
 
 
蟹蔵のマングローブ蟹漁体験についてはこちらの記事をご覧ください。
 
 
沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ
 
 
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宮古島でサトウキビ丸かじり!黒糖づくり&島Bananaスイーツ体験【PR】

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2月は宮古島はサトウキビ刈りのシーズン真っ最中。キビ刈りをすこし体験できるほか、無農薬サトウキビだからこそ安心の“丸かじり”体験や、絞り汁で黒糖づくり&黒糖と島バナナのスイーツづくりなどなど。サトウキビや黒糖にまつわるいくつもの美味しい体験が、まるごとひとつのパッケージになったツアーがオススメ!

 
農業生産法人の「(株)オルタナティブファーム宮古」のサトウキビ畑は、宮古島の中でも珍しい無農薬でオーガニックなサトウキビを育成。「宮古島の宝物グランプリ」にて2016年にグランプリを受賞するほどの品質と、糖度が高いのが自慢。代表の松本さんは、「サトウキビ本来の美味しさを伝えたい」と、土作りから土壌微生物の多様性を大切にしていたり、「収穫したて」「しぼりたて」「焚きたて」の3たてが一番美味しいのでそれを味わってもらいたいと、「さとうきびの魅力 まるかじりの体験プログラム」を「ゆくる宮古島」のツアープログラムとして開催しています。(※「ゆくる宮古島」とは、宮古島を“ゆっくりと暮らすように旅する”がコンセプトの観光キャンペーンです。)

 
サトウキビについての学習と収穫方法などをレクチャーを受けたあとは、さっそくサトウキビ刈り体験。1本刈るだけでも四苦八苦。でも、すぐ横でサポートしてもらえるので安心です。
 
 
刈ったサトウキビは、短くカットして丸かじり。噛めば噛むほど、甘くてジューシー! 残りの長い部分は、絞ってジュースにします。
 
 
 
 
絞りたてのサトウキビジュースは、自分で苦労して収穫したこともあって、一段と美味しく感じます。じつは、美味しさの秘密はそれだけではありませんでした。それは…

 
糖度計で計測してみると、うまさの理由がよくわかります。なんと、糖度が21度もありました! メロンやパイナップルの糖度が16度前後ですからそれよりも甘みがあるということになります。オルタナティブファーム宮古のサトウキビは手刈りなので、“糖度の高い部分しか刈り取っていない”ということと、“糖度19度以上のものしか使用しない”というこだわりがあります。
 
 
甘くて美味しいサトウキビジュースをいただいたあとは、黒糖づくり&黒糖と島バナナのスイーツづくり。和気あいあいと楽しい時間が続きます。

 
絞り汁を焚くと、こんがりとキャラメル色に変わっていき、甘い香りが漂います。さらに煮詰めていくとトロみが出てきます。ポイントは“とにかくよくかき混ぜる”こと。
 
 
よくかき混ぜ、空気を取りこみながら水分を飛ばしところで、黒糖の完成です。その過程でがっちり固まる前に止めるとキャラメルになります。キャラメルも黒糖も完成間際に、お好みで黒ゴマやピーナッツ、グラノーラや蕎麦の実などを混ぜるのも美味しいですよ。
 
 
そして、鍋底に残った黒糖にバターを少量溶かしてつくった黒糖ソースに、島バナナを絡めて「焼きバナナ」をつくったり、冷凍の島バナナで「スムージー」をつくったりしました。島バナナ特有の甘さの中に酸味もきいていて美味しかったですよ。参加されたみなさんに感想を伺うと、「お店で簡単に買えるところを、1本の収穫体験で大変さや面白さを知ることで、その価値がよくわかったし、自分たちで刈って絞ったもの、それは美味しいですよね」。「自ら収穫したものを料理して食べるというのは、三割り増しくらいの美味しさに感じました」。「屋内ではなく、野外でサトウキビ畑を目の前にして、料理したり食べたりするのが何より美味しい気がします」とのことでした。
 
 
試食後、黒糖やキャラメルの余った分は袋詰めし、お土産としてお持ち帰りできます。この充実の内容が2時間ほどですべてを体験できるというお得な体験ツアー。詳しくは「ゆくる宮古島」公式HPをご覧ください。
 
 
 
沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ
 
 
 
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【TU】島の恵み、島の味 その36 クワンソウ

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馬を飼っている民家を見かけるのもやんばるならではの風景
 
沖縄県国頭郡今帰仁村(くにがみぐんなきじんそん)は、「やんばる」と呼ばれる沖縄本島の北部エリアにあります。世界遺産今帰仁城跡をはじめ、伊是名島(いぜなじま)、伊平屋島(いへやじま)へ船を繋ぐ運天港(うんてんこう)がある村として知られています。今帰仁村の近くには、橋を渡って辿り着くのどかで自然豊かな屋我地島(やがじしま)や、年間100万人が訪れる観光スポットとして人気の古宇利島(こうりじま)などがあります。
 
 
今回は、今帰仁村運天で古くから『眠り草』として云い伝えのある「クワンソウ」という野菜の可能性を信じて、12年前から栽培を続けている「今帰仁ざまみファーム」にお話を伺って来ました。
 
ざまみファームの一面に広がるクワンソウ畑
 
クワンソウはユリ科の植物で和名をアキノワスレグサ、常葉萱草(トキワカンゾウ)といい、沖縄を中心とした南西諸島に分布しています。沖縄では古くから「ニーブイ草(眠り草)」と呼ばれ、滋養強壮や眠りを誘う薬草として琉球王朝時代の宮廷料理に重宝されていました。
 
花の部分は、生でサラダにしたり、酢漬けにして鮮やかなオレンジ色を楽しむことができます。ちらし寿司やフレンチ、イタリアンの彩りにも大活躍。緑色した蕾の部分は「金針菜(キンシンサイ)」と呼ばれ、中華料理のメニューで見かけることも。蕾の部分に毒性があるので、必ず火を通すのを忘れずに。眠りを誘う葉と根元に近い白茎(しらくち)については、葉はとても固いので乾燥してお茶に、白茎は少し甘みがありシャキシャキとした食感が特徴で、炒め物や滋養を高めるために豚肉とレバーを一緒に煮込んだ伝統料理「チムシンジ」などに使われています。
 
地域の人たちによってクワンソウの葉を丁寧に選別していきます
 
収獲したクワンソウの葉を丁寧に洗う光景
 
ざまみファームではクワンソウを栽培して1月から6月は葉と白茎を、9月から11月は花を収穫します。葉と白茎は汚れた部分や傷んでいる部分を丁寧に取り除いた後、小さく裁断し、一気に乾燥にかけて加工していきます。
 
鮮やかなオレンジ色した花
 
 
クワンソウの花の部分は流水でよくすすぎ、出荷用に冷凍加工したり、酢漬けにします。オレンジの彩りが鮮やかなのでジュレやドレッシングとして飲食店などに好まれています。
 
 
ざまみファームがクワンソウの業務用栽培を始めるきっかけとなったのは、薬学博士であり、ソムノクエスト株式会社代表取締役江口直美先生の提案によるものでした。江口先生は「行動神経科学」と「睡眠薬学」の研究に携わり、ストレス性不眠を改善するサプリメントの研究開発に従事しています。
 
日本の現代社会における睡眠の問題について、睡眠薬を処方するほどでない方や低年齢という理由から処方出来ない「睡眠トラブルを抱えている」層が存在していることに着目。先進国の中でも子どもの睡眠が極端に少ないとされている日本にこそ、「快適に眠ることができる安心で安全な商品」が必要だと考えました。そこで、医薬品としてではなく食品として眠りに効能がある食材のリサーチを始め、11年前にたまたま立ち寄った沖縄で「ニーブイ草」と呼ばれている「クワンソウ」と出会います。沖縄にはバランスの取れた食事で体調を整え、病気を予防、治癒させる「医食同源」「ぬちぐすい(命の薬)」といった中国由来の思考が根強く浸透していることもあり、クワンソウを詳しく調べることに。沖縄県と内閣府から支援を受けて、臨床実験等を重ねるうちに、クワンソウから抽出した成分に、血の巡りをよくして深い眠りをサポートする効果を見出します。琉球王朝時代から食され、睡眠を誘うという言い伝えを科学的に証明し、その安全性と有効性も実証することに成功しました。その後、今帰仁村で育ったクワンソウから抽出した成分を「ヒプノカリス」と名付け、エキスや粉末として商品化へ。今では数多くの製薬会社がサプリメントの材料として使っています。
 
ヒプノカリスを生かした商品群(左:マンゴー味のゼリー、中央:タブレット、右:ドリンク剤)
 
日々の暮らし取り入れやすいハーブティーや酢漬け、ジュレなどの商品群
 
飲みやすいマンゴー味のゼリーは小さなお子様向けに。緊張を和らげる効果のあるギャバやコラーゲン、ビタミンC、沖縄県産パパイヤエキス配合のドリンク剤は、毎日忙しい生活を送っている方に。持ち運びが出来るタブレットタイプは出張先などでも気軽に摂ることが出来ます。今帰仁村で育った「クワンソウ」から抽出したエキス「ヒプノカリス」は野菜の成分なのでどなたでも安心して召し上がっていただけます。
 
ギャバミンロイヤル10本入 税込価格3,240円。緊張をほぐす作用がある沖縄の青パパイヤエキスをベースに、アミノ酸とクエン酸をたっぷり含んだ醸造酢と質の良い眠りに導いてくれるクワンソウの成分が入ったドリンク剤
 
OKI・REI オキ・レイ 10本入 税込価格3,425円。美容と健康に関心のある女性にお勧めのドリンク剤。クワンソウ成分「ヒプノカリス」、青パパイヤに含まれるGABA、コラーゲン、アセロラのビタミンCなどを配合。
 
ヒプノカリスは、睡眠をより深く長い時間継続させる作用があるので、こんな方にオススメです!
 
・きちんと睡眠がとれているのに疲れがなかなか取れない
・イライラしている
・朝起きるのがつらい
・手足が冷たい
・落ち着きがない
・やる気が起きない
 
ヒプノカリス2000mg配合したクワンソウエキス入りの商品を体験した方から、「翌日、体がとても楽になります」「いつもよりすんなり休めた気がします。お蔭で気持ちよく朝を迎えられました」「毎日しっかり飲んでいたら気持ちも足取りも軽くなり見た目も若々しくなったと言われるようになりました」など、効果を実感出来た方の声が寄せられているそうです。実際私もゼリーやタブレットをいくつか試してみると、、、あら不思議!朝の目覚めが本当にスッキリしているんです! 普段7時間くらい睡眠をとってはいるものの、睡眠をより良いものに改善されているんだなと深く納得。睡眠トラブルはないのですが、子育て、仕事に終われなかなか疲れが取れない毎日を送っているので、こういったサプリがあると助かります。
 
良質な眠りが続けば、毎日の暮らしは自然と明るくなります。そんな、明るい暮らしをサポートをしてくれるクワンソウ。旬の季節には、花をサラダで頂いたり、白茎を豚肉と一緒に煮込んだり食材として楽しみ、通年の体調管理としてサプリメントやドリンク剤で「安眠」と長くお付き合いをしたいものです。9月~10月下旬にかけて今帰仁ざまみファームでは花畑散策と花摘みツアーを開催しています。オレンジ一杯の花畑にも是非訪れてみて下さいね。
 
 
ソムクエスト株式会社
住所/沖縄県那覇市泉崎1-16-3 石川ビル1F
電話/098-988-1141
 
今帰仁ざまみファーム
住所/沖縄県国頭郡今帰仁村上運天1233-1
電話/0980-51-5182
 
 
※クワンソウエキスをお試しになりたい方は沖縄特産品本舗のサイトから
 
 
 
沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ)
 
 
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~浜辺に茶屋を建てた人~さちばるの庭/稲福信吉さん【後編】

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「海以外に何もないこんな田舎にカフェをつくっても誰も来ないよ」とはじめの頃は誰もが冷笑していたという『浜辺の茶屋』。『~浜辺に茶屋を建てた人~【前編】』では、それでもなお、前に進んだオーナーの稲福信吉さんに浜辺の茶屋を始めた理由などを聞かせていただきましたが、後編では稲福さんの少年時代から現在にいたるまでの物語をご紹介します。
 
 
「海も山も遊び場でね、海のどこに行けば何を獲れるか、山のなかのどの辺りにどんな果物がいつ頃実るか知ってたんだよね」。前もって狙いをつけておいた果実でも、熟す機会を見誤ると、誰かに食べられてしまう。時には鳥や野ネズミに先を越されてしまうこともある。食べ頃を的確に判断して、誰よりも先に収穫しなければならない。お金を出せば何でも手に入る時代では考えられない競い合いがそこにはあった。けれども、同時に分かち合いの精神も生きていたという。
 
 
「自分で見つけた果物を食べた時の感動はそりゃあすごかった。大人になった今でもバンシルー(グァバ)はおいしいけど、子どもの頃の感動は今の30倍くらいはあったかなぁ。昔は貴重な宝物だったんだよ」。稲福さんが少年時代に野山で見つけたバンシルーやシークヮーサーはその当時は特別な存在だった。幼い頃に駆け回っていた原風景を再現した「さちばるの庭」でもそのバンシルーが古木となって、ところどころでいまも息づいている。
 
 
宝の山には戦争の傷跡も残っていたそうだ。「不発弾とか薬莢とかあちこちに残っていましたね。薬莢や小銃の弾丸を見つけると拾ってきて、磨くんだよ。真鍮でできているからピカピカになってね。薬莢は輪切りにして指輪に、弾はペンダントにしてた」。稲福さんの親の世代だと、危険を承知で不発弾を回収して、お金に変えて生活の足しにしていた人も多かったという。中には解体中に爆弾が暴発して命を落とした人もいた。
 
 
玉城(たまぐすく)の丘の上にはその当時、米軍の基地があり、時々カーニバルが開かれると、沖縄の人も家族連れで基地内に立ち入ることができたそうだ。「別世界が広がっていたね。音楽隊の演奏がかっこよかった。中学1年までは柔道部だったけど、中学2年生の頃に創設されたブラスバンド部に、迷わずに入ったよ」。今でもトランペットを楽しんでいる稲福さん。仲間たちと組んでいるジャズバンドの演奏は地元でも評判だ。
 
 
高校を卒業すると玉城を離れ那覇に移り住んだ。実家は専業農家でサトウキビの生産量は集落でも有数だったという。「物心ついた時から手伝わされてね。草を刈りに行ったり、牛や豚の世話をしたり、自由に遊んでいる友だちを羨ましかったよ。冬になるとサトウキビの収穫。これがまた重労働でね。楽しい思い出以上に辛い記憶がいっぱい。だから、二度と故郷には戻りたくないと思ってたね」。土木コンサルタントとして過ごした那覇での暮らし。お洒落をして、ゴルフを楽しんで、流行りのお店でディナーを楽しむ都会の生活はキラキラ輝いていた。やがて言葉も考え方も日本的になっていった。けれども、何年か経つと本音と建前、見栄と虚勢の世界に息苦しさを感じはじめた。そして、沖縄らしい生き方はなんだろうかと考えるようになった。
 
 
稲福さんがたどり着いた沖縄らしい生き方は、少年時代に過ごしたふるさとでの自然との距離が近い暮らしだった。やがて、週末が来ると子どもを連れて玉城に帰り、自然を満喫する生活が始まった。自然にどっぷり浸かって生きていた子どもの頃、お馴染みだった土地の匂い。再び触れた懐かしい匂いが心の奥の何かに触れたのだろう。しばらくたって決断した。今から22年前、40歳のときに都会での生活を捨て、玉城に戻ることにした。そして、始めたのは原風景を取り戻すこと。
 
 
その土地にもともとある木々や岩を生かすのが稲福さんの仕事の流儀。「やっとジャングルみたいになってきた」。長い間愛情を注いできたさちばるの庭を眺めながら稲福さんは目を細める。「プルメリアが育ちすぎてる。キャットテール(ベニヒモノキ)も他の緑に隠されてるから光を入れないといけない。剪定せんといかんなぁ」。さちばるの庭を案内しながら、独り言のようにつぶやく。
 
 
「ほら、このドラセナきれいでしょう」とレッドピンクの葉を撫でる。その姿は愛おしい我が子の誇りに思う父親のようだ。「語りかけると相手も答えてくれる。『この土、おいしいよ』って教えてくれるんだよ」。植物が満足している時は、新芽が活き活きしているという。
 
 
手のひらにあるのは「浜辺の茶屋」の前の浜から拾ってきた海草。海のミネラル分が雨の力でゆっくり溶け出し、植物に勢いをつけるのだそうだ。「これは道路を掃いて集めた枯葉。これを敷き詰めると保水性が高まるし、強烈な太陽光線によるダメージを和らげてくれる。厚く敷くと湿度が高くなりすぎるから、ちょうどいいのはこれくらいね。植物にとって重要なのは微生物。微生物がすくすく育つ環境をどう整えるかは、すべて野山での経験と先輩たちから受け継いだ知恵から学んだです」。大切にしているのはなるべく現場を知り、土地から学ぶこと。「本当に役立つのは本から学んだことではない」。
 
 
いろんな微生物が土の中で調和しているからこそ、木々や草花は生き生きできる。それぞれの役割を果たすことができれば、その土地に関わるすべての命が輝き始める。その手伝いを稲福さんが20年以上続けてきたからこそ、さちばるの庭は命溢れる場所になったのだろう。ここに生きている植物や昆虫や、時々遊びに来る鳥たちはみんな家族のような存在に違いない。稲福さんに風土とともに生きることの価値を教えたのも彼らに違いない。
 
 
無意識に人は壁をつくりたがる。自分を守るために、大切な仲間を守るために。必要だからとこしらえた壁は、やがて日陰をつくり、風通しを悪くする。生きものが健やかであるためにはに多様性は欠かせない。稲福さんは、沖縄的であることにこだわり続けてきたし、沖縄に根をおろそうと考えている移住者を積極的に受け入れてきた。
 
 
「シマ(沖縄)の風を吸って生きてきたわけだから、シマの風のおいしさはよく知っている。できればそのおいしさを独占したいと思う。日本語でいじめられてきた体験も、“日本語で殺されてきた”経験もウチナーンチュにはあるからね。最近の若い世代はそういう体験が身近ではないから、日本人だウチナーンチュだと区別するのは古臭いって考えているみたいだけど…。それでもやっぱり、おいしい風をよその人にも味わってほしいと思う自分がいるんです」。良いとか悪いとか簡単に決められないことが人生にはたくさんある。そういったことを教えてくれるのが沖縄という場所なのかもしれない。
 
 
「郊外型カフェの先駆者として取り上げられることが多いけど、自分がやりたいのは先祖が代々守ってきた沖縄の土地を“外資”に頼らず磨きあげることなんだよね。誰かと比べない。他の場所と比較しない。よその力に頼らない。その土地その土地にふさわしい“幸せのものさし”を使うことで、土地は磨かれるはず」。沖縄的だなあと思う風景に出会うたびに、稲福さんが初めて会った時に語ってくれたこの言葉を思い出す。
 
 
さちばるの庭
住所/沖縄県南城市玉城字玉城2-1
電話/098-948-2073(浜辺の茶屋)
営業時間/10:00~20:00(月曜のみ14:00~)
定休日/なし
 
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
《沖縄で自然とともに生きる人》
 
 
 
まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。
~もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP~

聖地知念グスクの麓で、世界にひとつだけのやちむんを作ろう【PR】

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沖縄本島南部、南城市知念(なんじょうしちねん)にある『涯山窯(がいざんがま)』で、今日は世界にたったひとつ、自分だけのオリジナル“やちむん(陶器)”作りに、那覇在住の友人とチャレンジ! 工房は眼下に太平洋を見下ろす小高い丘の上にあり、裏手には、まるで屏風岩のような迫力満点の山肌が眼前に迫ります。
 
 
世界遺産の『斎場御嶽(せーふぁうたき)』からもほど近く、工房から歩いて1、2分の場所には、『知念グスク』(城跡)や『知念大川(うっかー)』などの史跡が点在します。せっかくなのでやちむん作り体験の前に、ちょっと散策してみましょう!
 
 
知念グスクや、稲作発祥ゆかりの泉・知念大川は、はるか琉球王国時代から、国王自らが参拝する『東御廻り(あがりうまーい)』の聖地として崇められてきた神聖な空間。知念大川から知念グスクへ続く道は、木々の生い茂る緑のトンネルの坂道になっています。

 
集落からもすぐなのに、まるでやんばる(本島北部)の森の中にでもいるよう。琉球石灰岩の石や岩が織りなす古道を静かに歩くだけでも非日常の趣。無音の山道で突如、ササーッと音がして思わずふりかえってしまいましたが、鳥が飛び立つ葉ずれの音でした。普段は、たくさんの音に囲まれて慣れっこのはずなのに不思議です。
 
 
色鮮やかなクロトンに、クワズイモの大きな葉。ホームセンターでしか見かけないような植物たちがそこらかしこに。国内最大級の蝶、オオゴマダラもふわりふわりと飛んでいて、すかさずシャッターチャンスを狙います。それもそのはず、この森には、オオゴマダラの食草のホウライカガミがまだまだたくさん自生しているのです。
 
 
大きなガジュマルの巨根。一体、樹齢どのぐらいあるのでしょう?
 
 
緑のトンネルの古道を抜けると、見晴らしのよい知念グスクに出ます。本土の築城様式とは異なった石積みのアーチ門が見事です。『なんかこういう石積みの前に立つと、自然だけではない、歴史がその中にある感じすらするね』昔の風情を偲ぶひとときです。
 
 
グスク内からは神の島・久高島(くだかじま)を遥拝でき、青い海の大パノラマが望めます。小さな岩影や漁の船影は遠くてなかなか見分けがつきませんね。
 
 
さて! わずか20分ほどですが、ちょっとしたショートトリップのような散策から戻ると、いよいよやちむん作り体験のスタートです。ついさっきまで、大海原を前にしていたのに、工房のウッドデッキからは、この岩肌です! でも、実は、この地形も太古のサンゴ礁の海底が隆起してできたものなんですよ。
 
  
涯山窯は、玉木弘一(たまき・ひろかず)・浩一郎(こういちろう)さん親子が営む工房です。住宅と工房、そしてギャラリーが一体となり、山の懐に佇んでいます。まずは、お手本の動作を見せてもらいます。
 
 
街なかで生活していると土に触れることすら久しぶりの経験。まるで童心にかえって“どぅるむたーん(どろこん遊び)”をする子供のような表情がいいですね。
 
 
ゆっくり回転するろくろの気配をうかがいながら、土に片手を添え、もう一方の手で底部から立ち上げていきます。まだまだ腰も引け気味ですが、浩一郎さんが丁寧にサポートしてくれます。
 
 
立ち上げてはぐしゃっ、を何度も繰り返しながら、だんだんと形になっていきます。『自分の意識とは関係なしに安定してぐるぐる回り続けるろくろの上で、力みすぎず、緩みすぎず、“ちょうどいい加減”で身体を使うのって、すごくむつかし〜い! 手だけじゃないんだよね、全身のバランスでスパイラルな動きをろくろと生み出している感じ!』なるほど、ヨガをたしなむ彼女らしい言葉です。
 
 
『だんだん土が肌にぴたっとくるね。皮膚にぐいっと入ってくる感じするらするよ〜。あらためて土は生きてるんだなぁって思ったよ』。涯山窯では、沖縄の土にこだわった作陶を続けています。もちろん、やちむん体験で使われるのも、地元の土。彼女の手にまとわりつく土を見ていると、まるでクチャ(泥岩)パックのようでもありますね(笑)。
 
 
土と奮闘? 彼女いわく“セッションしながら”、たっぷり2時間、やちむん作りを楽しみました。最初は、まるで土に弄ばれているような感じで緊張していましたが、だんだんとリラックスして、完成する頃にはこの表情!「なんだか、普段とは違う体の感覚や動き、いつもは使わない神経も総動員して全力で集中した感じだよ(笑)」。
 
 
スープボウルをイメージしたそうですが、作っている間は無我夢中。さて、どんな仕上がりになるでしょうか? この後の作業は工房にバトンタッチ。土をしっかり乾燥させ、釉薬でお化粧をして本焼きをし、約1ヶ月後には、完成した世界にひとつだけの器が届きます。
 
 
裏山の湧き水をひいた水道水で、土を落とします。『そういえば、ちっちゃい頃は、水たまりでこんな泥水見かけても“コーヒー牛乳だ〜!”ってキャッキャしてたよね(笑)』。土と戯れている間に、懐かしい記憶も辿ったようです。
 
さあ、一生懸命集中したあとは、お腹もぺこぺこ。工房の上にあるリビングでは、奥様の秋子さんが生地から手作りしたピザを焼いて待っていてくださいました。
 
 
涯山窯は、リビングなど家族の住居スペースとギャラリー部分が、分け隔てなくひとつの家の中に同居する心地いい空間。日常での器づかいや室礼(しつらい)のひとつひとつがさりげなく参考になります。
 
 
リビングや工房の前に広がるのは、いつもこの絶景。夕暮れ時には斜光に染まり、雨の日には山水画のような美しさで迎えてくれます。グスクの聖地を散策してパワーチャージしたら、やちむん体験で自分さがしののんびり時間。沖縄の自然に触れたあとは、沖縄の土にこだわる工房で、土と触れ合いながら、忘れかけていた本来の自分に再会する、そんな旅のスタイルもまたいいものですよ。
 
ギャラリー涯山窯(がいざんがま)
住所:南城市知念字具志堅268-1
TEL:098-948-7644
営業時間:10:00〜18:30
定休日:水曜
 
『陶芸体験コース』(約2時間)
大人/3,000円 子供(幼稚園生以上)/1,800円
*前日までに、ご予約ください。
*ランチ(1,000円〜)をご希望の方には、自家製ピザ(サラダ・スープ付)やソーメンチャンプルー、ヒラヤーチーなどもご用意可能です。
 
沖縄CLIPフォトライター 鶴田尚子
 
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シーカヤックに乗って新たな視点で浜比嘉島(はまひがじま)をぐるり巡る旅【PR】

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沖縄の魅力として真っ先に思いつくのが、果てしなく澄んだエメラルドブルーの海。あまねく海の蒼さに魅了される人も多いはず。ダイビングやウインドサーフィン、シーカヤック、海風を豪快に楽しむパラセーリングなど、マリンアクティビティも充実していて、子どもから大人まで沖縄の蒼い海を満喫することが出来ます。今回は沖縄の海を知り尽くした達人が勧めるオススメシーカヤックスポット「浜比嘉島(はまひがじま)」の周りをぐるりと巡るコースをご紹介します。
 
 
今回ナビゲートしてくれるのは、うるま市在住でシーカヤックの達人、玉城欣也(たまききんや)さんと、2016年10月よりうるま市で地域おこし協力隊として活動している向井裕美(むかいゆみ)さんのお二人。定年後、マリンスポーツ三昧の日々を過ごしていた玉城さんは、息子さんから「一人でマリンスポーツ楽しむだけじゃなくて、社会のためになるようなことをしてみては?」と助言され、3年前にシーカヤックやSUP(スタンドアップサーフィン)が体験出来る「かもめのジョナサン」を立ち上げました。自らオールを漕ぎながら、沢山の人々と一緒にシーカヤックで沖縄の海を案内しています。
 
 
「地域おこし協力隊」の向井さんは、沖縄から遠く離れた北海道出身。世界を旅する最中、沖縄県うるま市にある離島「津堅島(つけんじま)」に縁のある方と出会い、それを頼りに津堅島へ移住。一度は北海道に戻ったものの、沖縄の魅力が忘れられなかった中で、「地域おこし協力隊」の存在を知り、興味を抱いてエントリーすることに。現在では、海中道路の真ん中にある「美ら島海道(ちゅらしまかいどう)案内所」を拠点に、海中道路から連なる島々の魅力を自ら体験し、情報を発信しています。
 
「浜比嘉島には県内TOP3に入るシーカヤックポイントがある」と豪語する達人・玉城さんの案内のもと、浜比嘉島の兼久港(かねくこう)からシーカヤック体験が始まります。
 
 
基本の準備体操から始まり、初心者の方は玉城さんによる丁寧なオールさばきを伝授してもらいます。直進や曲がり方などのシュミレーションを終えたら、一人ずつカヤックに乗って実際に海に出て漕いでいきます。
 
 
さすがの達人。スイスイと先頭を切って進んでいきます。シーカヤックは中が空洞になっているので比較的バランスを取りやすい印象。言われた通りにオールを交互に回転していくと、意外と簡単に進んでいきます。初めての方でも漕ぎやすいので、慣れてくると景色を楽しむことが出来ます。普段、島から眺める海の風景とは真逆の海からダイナミックな形をした島を望むのがシーカヤックの特徴です。
 
 
観光スポットにもなっている、沖縄の神様「シルミキヨ」「アマミキヨ」の居住跡「シルミチュー」の裏側
 
浜比嘉島は未だに人が足を踏み入れることが出来ない場所があります。そこは古くから島の人々に神聖な御嶽(うたき:拝所)として崇められていました。陸からは辿り着けない御嶽を海から望むだけで、その荘厳な姿にみんな圧倒されてしばらく無言に。。。「ここは神聖な場所。本当に神様がいた場所だから、ものすごいパワーが宿っているのよ。ここを通る度に僕は元気になれるんだよ。お蔭でピンピン(笑)」とにこやかに場を和ませてくれました。
 
見事なノッチ。石灰岩に多い茂る草木も浜比嘉島ならではの光景
 
しばらくすると、隆起した岩たちが姿を現します。ノッチ(キノコ岩)と言われるこの岩は、長い年月を経て波によって削られてキノコのような形になっていきます。うるま市愛溢れる玉城さん。「これだけのダイナミックな石灰岩を拝めるのは浜比嘉島を始めとする東海岸の島々だけ」「僕は海外も離島も色々なところへ行ったけれど、浜比嘉島、宮城島(みやぎじま)、伊計島(いけいじま)がTOP3だね。」と語る玉城さん。
 
浜比嘉島のハートロック
 
 
半分程進んだところで、玉城さん曰く「沖縄で一番夕日が綺麗な浜辺」という「奥の浜」でしばし休憩。休憩中は玉城さんのスマートフォンで撮影された数々の絶景シーカヤックポイントをガイド付きで紹介してくれます。熱く語る玉城さんを見ていると、本当に自分の暮らす島の海が好きなことが伺えます。
 
 
休憩を終えて、またしばらく海を彷徨いながら帰路へ向かいます。午後の柔らかな日射しが現れると、海の色彩も明るくなりあまりの透明度にみんなが感嘆する声が響きます。変わりゆく海の表情を楽しみながらすっかりシーカヤックに慣れたところで、およそ2時間半に及ぶシーカヤックの旅は終わりを迎えました。
 
片付けながら向井さんに移住の理由を尋ねると「自分自身が生まれ育ったわけではないけれど、自分のふるさとに通じる”なつかしさ”がある。小さな社会で暮らす、いい意味で”おせっかい”な人たち。助け合いの気持ちが強くて、人と人との結びつきが深い。とにかくこの島の人が好きだから!」。笑顔で語る姿は凛として眩しいくらい。今回のシーカヤックは、日頃の立場とは逆に体験者として参加した向井さん。海原から島を見つめることで、浜比嘉島のことやシーカヤックの魅力について、今までとは違った一面が見えてきたようです。
 
 
「将来的に島に定住して笑顔が集まる場所を作るのが夢なんです。協力隊の業務は3年間。時間に限りがあるから、地域の魅力を伝えるために『知ること』に貪欲でいたい。これから続く暮らしの中に、『視点を変えて見ること』を心がけてみようと思います。」そう語る向井さんは実はカナヅチ。泳ぐことは出来なくてもシーカヤックなら辿り着けない場所へ行けることを発見できて嬉しそうでした。
 
沖縄にはまだまだ手つかずの自然が沢山残っています。日々の暮らしの中で、自らの意思で行かなければ辿り着かない場所、自らの意思でやらなければ成し遂げられないコトがあります。最初の一歩を踏み出す勇気がなかなか出せなくても、旅先だとちょっぴりおおらかになれて生まれる勇気があります。そんなとき、シーカヤックでしか辿り着けない、島の人々が崇め敬う場所を訪れてみる。普段気づかなかった自分自身にきっと出会えるはず。
 
 
シーカヤック かもめのジョナサン
住所/沖縄県うるま市赤道156-2
電話/098-974-4980
 
美ら島海道 観光案内所(うるま市観光物産協会)
住所/沖縄県うるま市与那城屋平4番地先うるま市観光物産協会内
営業時間/10:00~17:00
定休日/土、日、祝日
電話/098-978-0077
 
 
沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ)
 
 
 
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五感で遊ぶ、五感で食べる。本当の自分とつながる「おきなわリトリート」(沖縄本島南城市)【PR】

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いつもがんばっているあなたへ。待っている人がいるから、必要としてくれる人がいるから。うしろを向いちゃだめだよ、ポジティブシンキングだよ、笑顔だよ。そういう言葉に耳を貸すのは時々やめて、沖縄でリトリートしてみませんか? きっと、素の自分と向き合える体験ができるはず。
 
沖縄本島南部の南城市にある「草時間」と名付けられた場所を拠点に、雑草と呼ばれる草花の魅力を通して、心と身体を整える教室を開催している女性がいます。“草作家”のかわしまようこさん。3、4歳の頃から、何かあるたびに草花に癒してもらっていたことから、自然が大好きになり、自然を大事にしたいと思うようになったそうです。そんなかわしまさんが不定期に開催しているのが『五感で遊ぶ、五感で食べる、おきなわリトリート』。野原で草を摘んで、おいしい料理を作って身体を整えたり、呼吸法や草を活用したワークで心を整えたり沖縄独特の濃厚な自然の中で自分を見つめ直すことのできるプログラムです。
 
 
「草摘みをしばらく続けていると、目が慣れてくるんです。これは美味しそうとか、柔らかそうとか、元気がいっぱいとか。それで、自分が必要としているものに目が行くようになるんです」。かわしまさんは体感することの力を経験的によく知っているらしい。今まで知らなかった新鮮な知識を頭に取り入れると、ワクワクしたりときめいたりするように、自然の中に身を置いて、五感を研ぎ澄ませて外界からメッセージを身体に取り入れると、身体全体が喜びだす。かわしまさんと一緒に草摘みに出かけて間もなくすると、内側で変化が起こりはじめているような気がしてきました。
 
 
“草時間”の近くの野原で草を摘んで、そこからすぐ近くにある、
 
沖縄ではかなり知られた湧水地へ。
 
緑が濃くて、心地よい木陰をつくっている小さな森の中を一歩ずつしっかり踏みしめて、ゆっくり歩いているだけで、身体のリズムが沖縄のスローなテンポに馴染んできます。目的地に到着して、深呼吸。両手両足をできるだけ遠くに、猫みたいに伸びをして、身体を環境に馴染ませるように、溶け込ませるように。しばらくぼーっとしていると水の流れる音がはっきり聞こえてきたり、樹々の中を走り抜けて頬を撫で髪の毛を踊らせるそよ風にふっと微笑みかけたり。そんな時間の中にいる自分がとても愛おしく思えてきたりもします。「そろそろ時間ですよ」という、かわしまさんの線の細い呼びかけにハッとして、水辺に自生していたクレソンを少々いただいて、草を洗って水源をあとに。
 
 
この日摘み集めたのは、たんぽぽ、さしぐさ、やぶたびらこ、むらさきかたばみ、などなどなど。どの草も小さくて、愛らしい。サラダにしていただこうと、みんなで草を手分けして、手でちぎり分けて、準備完了。台所でかわしまさんがオリーブオイルと塩でささっと味付け。「野菜よりもずっと味が濃いでしょ。力が強いから」とかわしまさん。「人間と一緒で、生きたいところで生きているから力強いんです。自然のままに生きている草や花に触れると、そうだよな、生きたいところで生きたいよねって、身体で思うんですよね」と心に届く言葉が続く。「どこにでも生えている雑草だから注目されないし、咲いていることさえ気づかれないけど、秘められている力はすごいんです。雑草に光を当てて、植物が持っている力を活かせるようになれたら、暮らしがもっと楽しくなりますよ」。はにかむように静かに語られる言葉は、野に咲く可憐な花のように、心地よい。
 
そんなかわしまさんだからでしょう、リトリートの参加者の半分以上がリピーター。時には8割になることもあるのだそう。「人生のターニングポイントにいる人、仕事を辞めたばかりの人、心と身体に不調や違和感を抱えている人。そういう人も少なくないですが、自然が好き、自分をゆっくり見つめ直したいという人も多いです」。
 
 
思いっきりデトックスしたい。全身で自然を感じたい。心と身体の疲れを取りたい。自分の知らない沖縄に触れてみたい。他人の束縛から自由になって、自分の人生を歩みたい。あるがままの自分と向き合って原点に戻りたい。新しい一歩を踏み出したい。参加希望者から事前アンケートを通して寄せられたリトリートへの期待はこんな感じ。
 
「五感を取り戻せた」。「自分に向き合えるようになった」。「もともと泣かないタイプだと思ってたのに心から泣けた」。「子どもの頃の自分に『ごめんね』って言えた」。「自分のことがダメダメだと思ってたけど、いっぱい褒めてもらえた」。「飛び石のように海面を跳ねて泳ぐ魚とても楽しそうだった」。「焚き火と水遊びと夕方の海水浴が心に残った」。「地球は楽園だったんだと体感した。フランス映画『美しき緑の星』のようだった」。リトリートを終えて書き綴られた感想の一部を読むだけで、どんなに濃厚な時間を過ごせたかが伝わってきます。
 
沖縄だからこそということもあるのでしょうか。土地の力というものも作用しているのか、かわしまさんと一緒にリトリートをナビゲートしている佐野正行(さのまさゆき)さんに聞いてみました。佐野さんは再生医療の分野で活躍する現役の医師。未病時の対応の大切さに気づいて以来、薬をださない、外科医のいらない世界をめざしている佐野さんの活動は、今後その価値が世界でも認められるようになるはずです。「沖縄の気候は温かくて、風土は開放的。島国ですが空間が圧倒的に広いんです。だから心を開きやすい。ガジュマルなど本土では見られない亜熱帯の植物には圧倒的な生命力を感じますし、『別の場所に来た』と、心身のスイッチを切り替えやすいのも魅力でしょう」。
 
 
草作家のかわしまようこさん、医療の専門家の佐野正行さん、そして、“雑穀伝道師”の大城千春(おおしろちはる)さん。3人の専門家を中心に提供される「おきなわリトリート」は、季節に応じてテーマが変わります。たとえば、ひと足早く春が訪れる3月の沖縄では、「五感を通じて春のデトックス」というテーマで、一泊二日のプログラムが開催されます。毒を排出する力を持つ雑草をとことん活用した、この季節にぴったりなリトリート。
 
一日目は、「木の下で雑草と雑穀ランチ」をいただいてから、「もぐさ温灸、肝臓と腎臓のお手当」、「天然湧水で細胞クレンジング」、「島尻クレイで手足デトックスパック」、「雑草とクレソンを摘んでお料理」、「海のなかで簡単お手当」、「砂浴」などを楽しんだ後、「浜辺で雑草と雑穀デトックス夜ごはん」を食べ、焚き火を囲んで「こころと体のシェア会、毒出しの方法についてお話」が続きます。そして、初日の締めくくりは太古海底温泉にゆったり浸かるという贅沢なもの。
 
 
二日目は、砂浜から眺める海の日の出を拝んだ後、草粥の朝ごはん。ひと息ついたら呼吸法のワークを行い、みんなで摘んだ雑草と雑穀ランチを楽しんで、「自然と自分と一体になるワーク」をしながら、沖縄ならではのゆったり流れる島の時間を過ごすことができます。
 
3月から5月にかけては、2時間ちょっとの短めの講座も開催されます。『ヨモギと体と向きあう会』と題したこの教室は、三つのコース編成で、ヨモギの効能や使い方を中心に雑草学やお灸をすえるときの基礎知識を学んだ後、不調を調えるツボに実際にお灸をすえたり、生姜や塩、枇杷葉などを使ったもぐさの応用編を学んだり、ヨモギで簡単にできるもぐさ作りやヨモギ以外の葉でもぐさ実験をしたりとどれも興味をそそられます。
 
“うりずん”と呼ばれる沖縄の初夏には抗酸化力をキーワードに身体をさびさせないためのリトリートが開催されます。雑草を摘んで作ったサラダや雑穀ごはんを楽しんだり、植物の力を借りたコスメを作ったり。紫外線が強い季節にぴったりな、日々の暮らしにも応用できるプログラムを体験できます。
 
 
初夏から夏にかけてのリトリートで提供される食事には、ポリフェノールの一種であるルチンを含む蕎麦の実やもちきびが多く使われています。 ポリフェノールには抗酸化性や圧や血糖値を降下させ、血栓を防いで血流をスムーズにする効果があると言われていますし、ミネラル分も白米に比べ多く含んでいます。メニューは、動物性蛋白を使わずにおいしく作った肉味噌、卵とじ、餃子のほか、蕎麦の実を炒ってトッピングしたサラダ、塩麹のお漬物など身体に優しいものばかり。味付けもしっかりしていますのでお腹もしっかり満たされます。
 
 
「雑穀は、やせた土地でも干ばつの年でもしっかり育ってくれるたくましい作物です。それに、縄文時代から続く太古の作物なので何万年も前の大地の記憶を受け継いでくれているんですよ。すてきだと思いませんか」。目を輝かせる大城さん薬膳をヒントに、その土地で得られる食材をできるだけ使って身体を内面から整えてくれます。「大切なのは、暮らしているところに近い場所で育てられた食材をとることなんですよ。植物は四季それぞれの変化を乗り越えているわけですから、その力を大地からいただくというわけです」。
 
たとえば春ならば、長い冬の間に溜め込んだ毒素を排出できるようにデトックスメニューを考えてくれます。夏になれば、高い湿度と高い気温に負けない食材を、秋になれば乾燥対策、「肺を潤す」がテーマになります。寒さが募る冬になると寒ささ対策。漢方で腎と呼ばれる腰回りの内臓を整える食材が活躍するそうです。
 
草、身体、食。三つの要素から本来の自分を取り戻す。あるいは、自分を生き直す。そんなきっかけを得られそうなリトリート。ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
 
 
草時間
住所/沖縄県南城市玉城
 
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
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三線職人塾で出会い、沖縄移住。宿まで開業したご夫婦が語る「沖縄の三線の魅力」【PR】

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沖縄の楽器といえば、三線(さんしん)。三線が奏でる楽曲に心躍ったり、三線の音色の美しさや優しさにジーンときたり。三線に魅了されて沖縄を訪れる方々も多くいらっしゃいます。フォトライターの私もそのひとりですが、なかには移住までしてしまう人も。今回ご紹介するのは、三線を自分で作る三線職人塾で出会い、沖縄移住し、三線の弾ける民宿を営むようになった一組のカップルを中心にご紹介。沖縄三線の魅力にふれるきっかけになればと思います。
 
 
三線が弾ける民宿「はまばる」のオーナーは、熊本出身の中村茂雄さん。彼の人生を大きく変えることになったのが、沖縄の三線でした。同僚が三線を習い始めたことに影響を受け、いっしょに教わるようになりました。学ぶうちにマイ三線を手作りしたいという願望が湧き上がり、沖縄県浦添市(うらそえし)の新城工作所へ。ここで行われている「三線職人塾」に数日間通い、念願の黒木の三線を自分で作成。そのときに知り合った女性と結婚し、ついには三線の弾ける民宿までオープンしたのです。
 
 
そこまで人を惹きつける三線の魅力とはいったい何なのでしょうか。「弦楽器にはギターやバイオリンといった和音も美しい楽器がありますが、三線は単音で一音一音を奏でます。主旋律を弾きながらリズムを刻むような表現もでき、歌で色付けできるので深みもあります」と茂雄さん。「お腹の位置で弾く三線の音は、肝に響くような、女性にとってその音は子宮に共鳴する感じです。とってもシンプルな楽器ですが、この三線1本で、居酒屋などで知らない人とも盛り上がることができる。沖縄の方言で“いちゃりばちょーでー”、行き会えば皆兄弟、を実際に体現できる楽器だと思っています」と、奥様の敦子さん。

 

 
敦子さんは、東京出身。「三線を習い始めて、自分のオリジナル三線を作りたいと思って通いはじめたのが浦添で開催されている三線職人塾で、そこに通うための那覇の宿の選択肢が、ホテルかゲストハウスの二分化していました。大人のひとり旅でホテルだとさみしいし、ゲストハウスだととても泊まりにくかった経験が何度もあります。三線を自由に弾いたり、宿の人とも交流できたりするのにちょうどよい民宿がほとんど無かったんですよ」とのこと。
 
 
そのような経緯から、「空港から近いところで、三線が弾ける民宿をふたりでやっていきたい」と思い描くようになりました。おふたりとも、それぞれの子供たちが自立したことをきっかけに、自分たちの第2の人生も、本当に好きなことを、好きな沖縄で再出発したいと決意。2015年夏にその夢を実現したのでした。
 

 

思い描いた夢を実現してみると、次のような再発見があったそうです。「実際に民宿をオープンすると、このような宿を求めている人たちが40〜60代の大人ばかりでなく、20〜30代の若者にもかなりニーズがあるのを実感しています」と、老若男女にかかわらず、沖縄の旅でふれあいたいもの、それは“三線などをきっかけに交流したい”、という方々がたくさんいるということ。三線民宿「はまばる」が、その受け皿のひとつになっているようです。

 

 
それでは実際に、はまばるに宿泊されているお客さんにもお話を聞いてみましょう。大分県からお越しの服部亮さんは、「今年1月に夫婦で沖縄旅行をした際、三線を体験して購入したまでは良かったのですが、自分だけで独学で覚えようとすると変なクセがつきそうでした。そこで、本場沖縄で10日間ほどみっちり練習したいと思いまして、ちょうど良い宿がここだったんです」とのこと。オーナーの茂雄さんに三線を習ったり、茂雄さんの師匠の三線稽古にも参加したり、客室にこもって自習したり、敦子さんのブッキングで屋台村のステージに立つという貴重な体験もしたそうです。「今回の沖縄旅行は、思う存分に自分が好きな“三線”をする旅になりました」とのこと。
 
 
韓国から沖縄旅行に来られたチェ・ジウォンさんは、「私は宿泊先を探している中でこの宿を知りました。那覇空港から車で約20分という立地と、三線が並んでいるのをみて、泊まってみたいと思いました。地元韓国ではチェロを習ったことがあるのですが、三線の音色はどこか懐かしく、温かい感じがします」とのこと。海外のかたにも、三線が奏でる音の魅力を共感してもらえるようです。
 
 
「私たちは、三線職人塾の新城工作所のみなさんから三線の魅力や“いちゃりばちょーでー”の精神を教えてもらい、まるで親戚のように近しくして頂いています。こんどは私たちが、沖縄旅行に来られるお客さんたちに“沖縄にあるもうひとつの実家”と思ってもらえるような宿にしていきたいです」と中村さんご夫妻。実際に宿泊されたお客さんから届く御礼の手紙や、はまばるの壁にあるたくさんのサインを拝見すると、沖縄と本土の三線ファンや旅人との架け橋のような拠点になっていることがよく伝わってきました。どこか懐かしい三線の音色と、またお帰りなさいと言ってもらえるこの場所で、きっと本来の自分を取り戻せるはず。家族のような温かい笑顔で、茂雄さんと敦子さんが迎えてくれますよ。
 
 
 
三線のある小さな宿「はまばる」
住所/沖縄県豊見城市翁長823-9
TEL/090-4733-7450
 
「沖縄三線職人塾」
住所/沖縄県浦添市大平1丁目28-9 新城工作所
携帯/098-878-2661(新城工作所)
 
 
沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ
 
 
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“毎日が夢中になれる”ホエールウォッチングの本場・座間味島で、クジラと一期一会の遭遇体験に感動!【PR】

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画像提供:一般財団法人 沖縄観光コンベンションビューロー
 
那覇の泊港から高速船で約1時間ほどのところにある座間味島(ざまみじま)は、国内有数のホエールウォッチングの本場。慶良間諸島国立公園に指定されている座間味周辺海域は、夏場は“ケラマブルー”と称される青い海でマリンスポーツを楽しめるほか、冬から春にかけての数ヶ月間はホエールウォッチングのシーズンになります。この時期にザトウクジラたちが、ふるさとの座間味島方面へ帰ってくるので、クジラとの遭遇率も95%という高確率を誇ります。
 
 
なぜ、ザトウクジラのふるさとが座間味島なのか? 座間味村ホエールウォッチング協会の事務局長・大坪弘和さんによると、「ザトウクジラたちは、1年のうち夏場は北の摂餌海域(アリューシャン列島方面)で腹一杯食事をして、冬場は座間味島周辺海域など温かい海へ移動し、恋愛(繁殖)・出産・子育てのために帰ってくるんですよ。座間味周辺の慶良間諸島は囲むように大小さまざまな島が40島ほどあり、海が時化ていても、風向きによっては避難できるような穏やかなポイントへと移動できます。生まれたばかりの赤ちゃんクジラにとっては呼吸しやすかったりするのではないでしょうか。そのほかにも海の地形とか、海水が温かいなど、クジラたちにとって過ごしやすい環境なのです。座間味は、ザトウクジラにとって1年に一度帰って来る場所、ふるさとなんです。彼らは、“うちなーんちゅ”なんですよ」とのこと。
 
 
クジラと遭遇できる確率が高い理由はまだまだあります。シーズン中は、村内にいくつかある展望台から、毎日早朝から専門スタッフが双眼鏡で探鯨しているのです。出没情報は、座間味村ホエールウォッチング協会本部や協会所属の船へ逐一連絡し誘導してくれるので、短時間で出没現場へと直行することができる仕組みになっています。それは観光客にとってもありがたく、おかげで船酔いを軽減できたり、船の移動時間が短く済む分、長めにホエールウォッチングそのものを楽しむことができるのは大きなメリットです。
 
  
今でこそ、年間に200〜250頭のザトウクジラが座間味島に戻ってくるようになりましたが、かつて日本では捕鯨が盛んな時期があり、クジラをほぼ獲り尽くしてしまいました。しばらくの間、座間味島でもクジラの姿を見ることはできなくなってしまっていたのですが、1986年、宮村幸文さん(現在ハートランド・セティウス号船長)が座間味島ー阿嘉島間の定期航路を船で渡っているところ、偶然にもクジラと遭遇。はじめて見たときの感動が大きく、すっかり虜になり、それがすべてのはじまりだったとのこと。その後、クジラの個体調査が開始。徐々にクジラたちも座間味の海に戻ってくるようになり、1991年には座間味村でホエールウォッチング協会を設立。クジラにもお客さんにも優しいホエールウォッチングが座間味で行われているのは、このような背景があったのです。
 
 
宮村さんのようにクジラ愛があり、キャリア25年以上のベテラン船長が何名もいることも、座間味島のホエールウオッチングの魅力のひとつになっています。協会設立前からホエールウォッチングを行ってきた第一人者のひとりである宮平聖秀さん(ビーナス船長)に、ホエールウォッチングの醍醐味を伺ってみました。
 
 
「シーズン中は、ほぼ毎日のようにホエールウォッチングに出ているけど、毎日が違うんだよね。今日はどんなクジラに会えるのか、それが楽しみ。たとえば、子クジラだったり、派手なアクションを見られる日もあるし、毎日が“日替わりメニュー”のような、いつも新鮮な出会いがあるところが魅力だね!」と宮平さん。
 
 
一期一会だからこそ、“毎日が夢中になれる”。それがホエールウォッチングの魅力のようです。一度、本場の座間味のホエールウォッチングを見てしまうと、その魅力にハマってリピーターが続出しているのも事実です。
 
 
6年前からホエールウォッチング目的で年2回は通っている柴田泰三さん(香川県)や、親子で関東方面からお越しの依田千亜紀さん・真寿美さんも8年ほど座間味島に通い続けているそうです。それぞれ、一番最初にクジラと出会った時の感動と、お気に入りの船長さんと巡り会えたことが大きかったとのこと。また、かれこれ11年間も毎年2〜3回のペースで来島しているという大ベテランの金子詳二さん(横浜市)に、“毎年通い続けるほど魅力的だ”という座間味島のホエールウォッチングについて、その理由(わけ)を伺うと「いつもクジラの写真を撮るのが楽しみで通い続けているけど毎回違う。いろんなシーンの写真を撮りたいんですよね。また、座間味島に宿泊すると、オプションで早朝ウォッチングや夕暮れ時のホエールウォッチングが楽しめるのも魅力ですね」とのこと。
 
 
また事務局長の大坪弘和さん自身も、この島でクジラに出会った感動体験がきっかけで座間味島移住を決意したほど、人生感が大きく変わったといいます。
 
「最初はダイビング目的で座間味島に来島していたんですが、そのタイミングでクジラと出会ったんです。クジラが船の真下を潜って通過していったんですが、その大きさにとても感動しました。象は5〜6トンくらいですが、ザトウクジラは30トンもありますから、その5〜6倍の大きさがあります。実物を目の当たりにすると“これが世界最大の哺乳類なのか!”と感動します。大きな生き物に出会い、大きな海の上に立つと、“あぁ、自分たち人間って小さな存在だな”って思いますよ」とのこと。
 
 
ふだん人間中心に世界が回っていると思っているかもしれないところを、本来は自分たちも地球の一員であるということを立ち返らせてくれる。日常生活から離れて大自然に近づくことで、自身を見つめなおし、本来の自分の存在を気づかせてくれるかもしれませんね。多くの人を魅了する座間味島のホエールウォッチング! ぜひ一度、感動体験をしてみませんか!
 
座間味村ホエールウォッチング協会
住所/沖縄県島尻郡座間味村座間味地先1(ターミナル内)
TEL/098-896-4141
受付時間/8:00〜17:00(12月末から4月上旬まで)
 
 
沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ
 
 
まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。
 
 
〜もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP〜
 
*この記事は、沖縄県のスポンサード記事です*
〜本来の自分を取り戻せる島〜 Be.Okinawaの公式サイトはこちら。

民芸館や骨董屋さんめぐりで、“古い沖縄にふれる”新鮮な旅時間へ【PR】

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琉球王国時代やそれ以前からの独特の文化や歴史をもつ沖縄。特に工芸においては、この小さな島にこれだけの染織や陶・漆器、石造技術が存在するのは世界的にもめずらしいことだそうです。それをより直接的に感じられるのが古い沖縄の工芸品や民具・道具たち。博物館や美術館でガラス越しに見るのとは格段に違う“間近さ”“身近さ”で古いモノたちを通してみえてくる沖縄の表情を新しい旅の楽しみに加えてみませんか。骨董屋さんは敷居が高いと思っている人や、初めての方にもおすすめの民芸館や骨董屋さんをご紹介しましょう。
 
まず、最初にご紹介するのは沖縄市にある『諸見(もろみ)民芸館』です。沖縄でも数少ない私設の民芸館で、開館は沖縄が本土復帰する前の1971年。3階建の館内には膨大なコレクションがところ狭しと並びます。館主の伊禮(いれい)さんは、県内最大級のコレクターの一人でもあります。「若い頃からね、父や弟と一緒に、本島はもちろん、離島も全部まわって集めたものなんですよ。家々を一軒一軒訪ね歩き昔から使われてきた民具を譲っていただいたり、土の中に埋もれている古い陶片を掘り出したり。大変だったけど楽しかったなぁ」と伊禮さん。
 
 1975年に開催された『海洋博』の沖縄館へもたくさんの戦後資料や民具を貸し出したそうで、ここにない民具はないだろうといわれています。農具や民具、戦争関連の資料、泡盛に関する道具、ウミンチュ(漁師)の道具・・・ありとあらゆる戦前戦後のくらしの中にあったモノたちが、やがて消えてしまうはずだったかもしれない運命を逃れ、佇んでいます。

 
三線を入れていた木箱や、王族・士族らが使っていた『ケー』とよばれる衣裳や調度品などを入れる長持ちなど、琉球王国時代までさかのぼる貴重なものが無造作に積まれていたりします。
 
昔の人たちが使っていた道具、生み出したモノを間近で眺めていると、素朴なようでいて、実は機能性に富んだ洗練されたフォルムのモノ、大らかで自由な形や色づかいなど、実に多彩なことに気づきます。機械や大量生産の既製品に囲まれて暮らす現代の日常で忘れてしまいがちなモノへの“愛着”、丁寧に暮らすことの大切さなどを思い出させてくれるようです。
 
 
続いては、やちむん(陶器)のまち壼屋(つぼや)ににある新・古美術の『陶宝堂』です。その名の通り、古いものはもちろん、近現代の作家さんや工房のやちむんも多く取り扱っていて、新旧織り交ぜながら、見比べ・買い比べが楽しめます。
 
二つ並んだ店舗のうち、こちらは陶磁器・着物・漆器など日本本土のものとアジアのもの、沖縄のものが入り混じって並びます。芭蕉布(ばしょうふ)や久米島(くめじま)絣などの古い着物はたいへん希少で、古布のハギレとともに女性客に高い人気です。
 
 
こちらは、陶宝堂のオーナーの金子さん。手にしているのは『渡名喜瓶(となきびん)』とよばれる古陶です。渡名喜瓶とは、泡盛を墓前にお供えする際に用いられた酒器で、18〜19世紀頃を中心に作られていました。
 
 
きりりとして、ふくよかなその独特な形は沖縄にしかない貴重なもので、全国にファンを多くもちます。何百年も経った飴釉(あめゆう)の艶。私たちよりもはるかに長生きです。もう本来のような使われ方をすることはなくなりましたが、花活けにして室礼を楽しんだりする方が多いのだそう。“カタチ”としてモノが受け継がれていくことで、歴史がリレーされているのですね。
 
 
県外出身の金子さんが沖縄で骨董を扱うようになったのは1980年代のこと。「沖縄に来た頃ね、民家の庭やなんかにゴロゴロあらやち(荒焼き)の壼が転がっているのを見て、なんて素朴でいいんだろうって感動したんだよね。すごく印象的だったなぁ」と金子さんは語ります。
 
3つめは、那覇の公設市場に面した市場本通りに小さな間口の店を構える『西平商店』です。オーナーは、このファッション誌から抜け出たような出で立ちの西平さんです。
 
鰻の寝床ほどの店内には、人間国宝の金城次郎(きんじょうじろう)をはじめ、沖縄のやちむんの名工たちの作品がずらりと並びます。それものそのはず、西平さんのご実家は壼屋やちむん通りの名店『まじる商店』。幼い頃から、晩年の金城次郎さんや名工たちとの交流を経験してきた、若き目利きの一人です。直接譲り受けた貴重な作品を桐箱から出して見せてくれたり、資料の本を引っ張り出してきてはその作品の魅力について熱く語ってくれます。
 
 
ショーケースの中には、魚紋以外の次郎作品や、民芸運動の柳宗悦らとともに沖縄の工芸に影響を受け、同時に内外に広めた河井寛次郎や浜田庄司の作品が西平さんのセンスでコーディネイトされています。
 
 
ちなみに西平さんのお気に入りはこちら。「龍の盛り付けがほどこされた鶴首は今ではなかなか珍しいと思います。龍もとてもいきいきとしていて好きなんです」とのこと。
 
 
もともとアパレル関係の仕事をしていたという彼、西平商店をオープンして3年になるそうです。骨董が初めてという人にも、その人に合う品(モノ)をきっと上手に見立てたり、普段使いでの楽しみ方をそっと伝授してくれることでしょう。
 
 
最後にご紹介するのは、那覇市松山にある『観宝堂』。沖縄が本土復帰した1972年に開店。東京にも支店を持ち、県内外の美術館や博物館にも多くの琉球古美術を納める名店です。
 
 
ゆったりと観賞できるよう、店内は落ち着いた設えになっています。壁に掛けられているのは琉球王国時代の文人、鄭嘉訓(ていかくん)の書です。琉球の文人(政治家である士族)たちは、3カ国語(中国語・日本語・琉球語)を自在に操るマルチリンガルだったことは意外に知られていないところです。
 
 
螺鈿や堆錦、箔絵など独特の技術を誇る琉球漆器も、日本本土や中国への交易品として重宝されました。「かつて沖縄が琉球というひとつの王国だった時代、やきもの、染め織り、漆器、金石(石碑や鐘)などすべての工芸がこの地にありました。ひとつの地域(都道府県)の中にこれだけ多彩な文化が今でも継承されているのは、京都や金沢をのぞいて、沖縄ぐらいのものだと思います。これはかけがえのない魅力だと思いますよ」とオーナーの吉戸さんはいつも話してくださいます。
 
 
「たとえば、琉球王国時代の古い紅型もこうやって額装するとモダンなインテリアとして楽しんでいただけますよ」。オーナーの吉戸さんが東京のお店と行ったり来たりで不在の場合でも、奥様やスタッフの方が丁寧に案内してくれます。敷居が高いと思われがちな古美術を、できるだけ日常に近い空間や室礼でゆったり見て味わってもらいたいという思いが伝わります。
 
 
特に沖縄が日本に復帰する1972年代前後、戦後の混沌とした状況の中で沖縄の人たちは、自分たちが何者であるのか自らのアイデンティティについて模索します。そんな中で、現在、沖縄のコレクターといわれている人たちは自分たちの足もとに転がっている古いものを無心に集め始めます。モノを通して、自分たちの歴史やバックボーンについて知ろうとしたのだといいます。モノの背景に見え隠れする歴史を通して、忘れられていた・失っていた自分を取り戻そうとしたのです。沖縄で骨董を扱う目利きのみなさんに共通していえるのは、単に商売として古い沖縄のものを扱っているだけでなく、彼ら一人一人が歴史の遺物や文化財の、良き研究者でもあるということでしょう。
 
 
私たちが古いモノに懐かしさを感じたり魅かれたりするのは、古いモノが持っている時間の力や、記憶を呼び覚ます装置のような役割を果たしてくれているからかもしれません。沖縄の古いモノにふれ、“目利き”のあるじたちとの会話を楽しむ時間が、あなた自身の中の懐かしい記憶や感覚がふと蘇ったり、忘れていた本来の自分を取り戻すひとときになってくれたらいいなと思います。
 
 
諸見民芸館
住所/沖縄市諸見里3-11-10
TEL/098-932-0028
営業時間/9:30〜16:30
定休日/無休(都合により閉館あり)
入館料/一般300円
 
陶宝堂
住所/那覇市壼屋1-7-9
TEL/098-866-6661
営業時間/10:00〜19:00
定休日/無休(不定休)
 
西平商店
住所/那覇市牧志3-3-1
TEL/098-866-1816
定休日/不定休
 
観宝堂
住所/那覇市松山1-23-1
TEL/098-863-2643
営業時間/10:00〜18:00
定休日/月曜
 
 
沖縄CLIPフォトライター 鶴田尚子 
 
 
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沖縄CLIP編集長 セソコマサユキと巡る「写真を楽しむ沖縄の旅」〜第1回 JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト最優秀賞特典〜

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約4カ月で1560点もの作品が集まった、第1回JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト(2016年7月1日〜2016年10月31日開催)。その数多ある写真の中から最優秀作品として選ばれた読者をご案内する「沖縄CLIP編集長 セソコマサユキと巡る『写真を楽しむ沖縄の旅』」が去る2017年2月19日(日)に行われました。その様子を少しだけご紹介します!

 

沖縄CLIP編集長セソコマサユキと、第1回 JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト最優秀賞受賞者の渡邊雄斗さん

 

旅の舞台は沖縄本島北部。編集長 セソコマサユキがセレクトしたフォトジェニックなカフェや食堂などの観光スポットのほか、最優秀賞受賞者の渡邊さんが「一度乗ってみたかった」というちゅらまーいHa:mo羽地・屋我地(やがじ)の絶景を巡ります。

 

 

お昼前に集合して、まず向かったのは大宜味村(おおぎみそん)の笑味の店。地元の畑でとれた野菜をふんだんに使った、身体にやさしい定食をいただきます。

 

 

「いただきまーす!」の前に… まずはカメラでパシャリ。趣味で写真を楽しんでいるという渡邊さん。旅行の際はいつもカメラをもってお出かけしているそう。今回の受賞作品「空と夕日と海と」も、沖縄旅行のときの一枚なんだとか。

 

(撮影:渡邊雄斗さん)

 

黄色のパパイヤの炒め、緑のゴーヤーチャンプルー、紫の紅芋アンダギーなど、彩り豊かな定食は写真映えも◎。お腹も満たされたところで、次の目的地「大宜味村旧役場庁舎」へ向かいます。

 

(撮影:セソコマサユキ)

 

沖縄で最古の鉄筋コンクリート建造物といわれている「大宜味村旧役場庁舎」は、編集長がずっと気になっていたという穴場の観光スポット。観光客もそれほど多くないので、ゆっくりと見学することができます。

 

(撮影:セソコマサユキ)

 

窓から差し込むやわらかい光で写真もやさしい表情に。モダンな佇まいがなんともカッコいい建築物でした。

 

 

続く目的地は、大川共同店へ。ネットやガイドブックにも情報がのっていない穴場の売店で、さらに営業時間は15:00〜というウチナータイム(笑)。フォトジェニックな佇まいがまた魅力です。

 

 

時計が15時をまわるころ、休憩がてら屋我地島(やがじじま)の古民家カフェ「CALiN(カラン)」へ立ち寄ることに。以前セソコ編集長が取材した、しまドーナツの姉妹店です。

 

 

(撮影:渡邊雄斗さん)

 

ビーコックブルーの壁がかわいらしいカフェで写真を撮りながらホッと一息。オーナーさんに差し入れでいただいたお菓子はやっぱりドーナツ型でした◎ さて、この後はいよいよちゅらまーいHa:moの時間です。

 

 

スタート地点である羽地の駅に移動して受付を済ませたら、さあ出発です! はじめての乗り物に渡邊さんも少し興奮気味(笑)

 

 

 

ナビの案内を元に集落の中へはいっていきます。ちょうど木漏れ日が差し込む時間に、稲嶺のフク木並木へ。車を降りて散策していると、近所に住むおじいちゃんに話しかけられ、少しゆんたく(おしゃべり)タイム。地元の人との出会いも旅の醍醐味ですね。

 

 

集落を抜けると、穴場のビーチ「屋我海岸(やがかいがん)」へ。誰もいない静かな海岸とあって、ふたりともファインダー越しに広がる海に夢中です。

 

(撮影:渡邊雄斗さん)

 

ちいさな小道を入って、ぐんぐん坂をのぼっていくと、屋我地島を一望できるスポットにたどり着きました。ここは羽地内海を一望できる場所で、海の先には今日のスタート地点「羽地の駅」も見えるとのこと。お天気に恵まれ、うつくしい絶景がひろがっていました。

 

 

最後の目的地は饒平名(よへな)海岸。ここは沖縄!?というような景色に、かわいらしいマングローブが3つ並んでいます。ちょうど夕暮れ時とあって、カメラにおさめたい絵になる風景が広がっていました。

 

 

羽地の駅でちゅらまーいHa:moを返却したところで、写真を楽しむ沖縄の旅はおしまい。参加された渡邊さんは「羽地周辺はよく遊びにきていただけれど、今回巡った場所は穴場が多く、新鮮でとても楽しかった。ますます、沖縄が好きになりました」と旅を楽しんでくれたようです。私たち編集部にとってもあたらしい沖縄を発見できた、とても素敵な旅となりました。

 

さて、沖縄CLIPでは引き続き第三回JAL×沖縄CLIPフォトコンテストを開催中です。今回最優秀受賞者にはペア往復航空券が当たります! 大切な人と沖縄で写真を楽しむ旅をしてみませんか? みなさまのご応募をお待ちしております。

 

では、最後に先ほどご紹介できなかった渡邊さんとセソコ編集長の写真をまとめてご紹介します。沖縄を旅するように、お二人の素敵な写真をご覧くださいね。

 

笑味の店(撮影:セソコマサユキ)

 

大宜味村旧役場庁舎(撮影:渡邊雄斗さん

 

大川共同店(撮影:渡邊雄斗さん

 

CALiN(撮影:セソコマサユキ)

 

屋我海岸(撮影:渡邊雄斗さん)

 

ちゅらまーいHa:moから望む屋我地島の風景(撮影:セソコマサユキ)

 

饒平名海岸のマングローブ(撮影:渡邊雄斗さん)

 

饒平名海岸(撮影:セソコマサユキ)

 

古民家宿とくすけやー(撮影:渡邊雄斗さん)

 

沖縄CLIP編集部

 
~もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP~

伊江島の食材を那覇で満喫! おいしく楽しい”食の家 しまぶくろ”

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那覇の中心地・国際通りから一本入ったところに突如現れる「竜宮通り社交街」。昔ながらのスナックが建ち並ぶ路地を歩いていると、ところどころから気持ちよさそうなカラオケの歌声が聞こえてきます。そんな風情豊かな社交街の一角に、伊江島(国頭郡伊江村 くにがみぐんいえそん)の味を堪能できるお店があると聞き、訪ねてみました。
 
 
「あなたの胃袋、しまぶくろ!」。手描きの看板から目に飛び込んできたダジャレに思わず笑みがこぼれます。お目当てのお店「伊江島 食の家 しまぶくろ」は、焼き鳥屋やウイスキーパブなどが入ったテナントビルの2階にありました。
 
 
店内は、カウンターとテーブル席3つでレイアウトされたアットホームな空間。「いめんしょり」と書かれた陽気なシーサーが迎えてくれます。伊江島の方言で「ようこそ!」という意味だそう。
 
 
ドアに貼られていた伊江島方言「いーじまぐち五十音表」を見てみると、なにやらかわいらしいイラストと言葉がいっぱい。伊江島は、店主・しまぶくろ徳明さんの故郷。沖縄本島北部の本部港(もとぶこう)から船で30分のところにある人口約5千人の島です。
 
 
徳明さんは、「一番好きな場所は?と聞かれたら、迷わず“伊江島”と答える」というほど生まれ島を愛する料理人。まずは、小さい頃によく食べたという揚げ菓子「紅芋プルプルー」を作ってくれました。伊江島の「はるおばさん」が手作りしたものを仕入れて、お店で揚げているのだそうです。
 
 
 
「はるおばさん」が作るマーブル模様の「紅芋プルプルー」は、ふかした紅芋と小麦粉をこね、乾燥させてスライスしたもの。もとは小さく平らだったものが油で揚げると、プルプル~と踊るように大きくなって浮いてくるのだとか。本来の子ども用味付けは砂糖ですが、ここではおつまみ用に塩で。“さくふわっ”な食感と素朴な味がたまりません。
 
 
実はこの「しまぶくろ」、もとは東京・渋谷にあったお店。15年前、那覇で料理人をしていた徳明さんが、友人の沖縄料理店に招かれ上京。のちの2008年に独立・開店したのが始まりでした。故郷の伊江島にもっと近い場所で…と、那覇に移転したのが2015年2月。渋谷時代には難しかった島からの仕入れもスムーズになったことから、伊江島食材をふんだんに取り入れたメニューが実現したそうです。
 
 
島らっきょう、ジーマミー(ピーナッツ)、そしてタコ採り名人だという徳明さんの父親から仕入れたタコのお刺身など、伊江島の美味が勢ぞろい。
 
 
空鍋で蒸してじっくりと水抜きしたタコは、モチモチした食感で噛めば噛むほど味わいが増す絶品です。
 
 
渋谷でのオープン当時から徳明さんと二人三脚で歩んできたまきこさんは、奄美大島(あまみおおしま)出身。いつも笑顔が絶えないユーモアいっぱいのお2人です。冒頭のダジャレコピー「あなたの胃袋、しまぶくろ!」を書いたのはまさにこの方。ほっと和む可愛らしいメニューの絵も、まきこさんの手描きです。
 
 
看板メニューとして人気の「ラフテー」と「テビチ」は、なにより衝撃的な黒さが特徴ですが、その正体は15年熟成の自家製タレ。東京で初めて仕込んだタレを毎日丁寧に注ぎ足し、遠路はるばる沖縄まで運んできたのだそうです。「このタレは、東京の苦労も楽しさも知ってる。おいしいと言ってくれたみんなの笑い声も入っています。しまぶくろの大事な歴史なんですよ」と徳明さん。おいしさが増す、素敵なお話です。
 
 
伊江島の小麦粉を天ぷらやそば、ヒラヤーチーなどに使用しているのも「しまぶくろ」ならでは。伊江島は、琉球王朝時代から小麦の一大生産地だったと伝えられています。戦後一時的に生産が減少し危機を迎えましたが、「小麦作り文化を守りたい」という農家の人たちの熱意で復活。中でも、貴重な在来品種である「江島神力(えじまじんりき)」は島の誇りとして今なお大事に育てられています。小麦のふすま(表皮)と胚芽をそのまま挽いた「全粒粉」なので風味豊かで粘りがあり、食物繊維やミネラルなど、栄養もいっぱい。
 
 
 
香ばしい伊江島小麦と熊本産の菜種油を使い、外はサクサク、中はジューシーに仕上げた天ぷらは、重くないのにしっかりと食べごたえがあり、馴染みある島天ぷらとはちょっぴり違う新鮮な味わい。旨みがぎゅっと詰まったカジキマグロ、シチュウマチなどの鮮魚、香り高く緑が美しい伊江島の生アオサなど、できたてアツアツの天ぷらを堪能できます。
 
 
徳明さんの作るお料理は、沖縄の郷土料理をベースにしながら、ちょっとした遊び心とアイデアを感じさせるところが魅力です。「フーチバーポーポー」は、そのひとつ。ポーポーとはクレープのような生地にアンダンスー(油みそ)を巻いた沖縄の伝統的なおやつですが、ここではその生地にフーチバー(よもぎ)をプラス。味噌の優しい甘みのあとに訪れるフーチバーの苦みが絶妙です。ほかにも、アンチョビの代わりにスクガラス(稚魚の塩辛)を使った「じゃがすくバター」、伊江島そばを使ったナポリタン「沖ナポリタン」など独創的なメニューがたっぷり。
 
 
観光で訪れた人に「沖縄料理はおいしい!」と思ってほしい。これは、沖縄を心から愛す徳明さんとまきこさんのこだわりです。初めて見る食材・お料理を食べるのは、ちょっぴり勇気がいりますよね。たとえば、よもぎそばと、県産野菜のフーチバー、サクナ、ハンダマで作った「島野菜の緑焼きそば」。
 
 
一見「苦そう」と思うかもしれません。けれど、苦みを旨みに生かし、「滋味深いお野菜をおいしく」がしまぶくろ流。けっして奇をてらった味ではない、すっと馴染む味。どこか懐かしく、ほっと安心できるおいしさがあるんです。
 
 
卵不使用の野菜出汁を使用したフーチャンプルーなど、ベジタリアンやビーガン向けのお料理も対応してくれます。きっかけは、「魚や肉を使わない沖縄料理を食べてみたい」とお客さんにリクエストされたことから。誰も我慢せず、みんなで同じ食卓を囲み、笑顔でおいしいものを食べてもらいたい…。そう思い立ち、限られた食材の中でおいしいものを作ることに挑戦。沖縄料理の新しい可能性を見出すきっかけにもなったといいます。
 
 
取材に訪れた夜は、地元の常連客はもちろん、本州からの観光客、台湾から訪れた外国人観光客などで大賑わい。いつのまにか唄三線が始まり、歌って踊っての宴空間に。「おいしいものがあると隣の人とも仲良くなれると思うんです。そういう人と人が出会う場所になれたら」と徳明さん。伊江島のサトウキビから生まれたラム酒「イエラムサンタマリア」を飲みながら、故郷の話を聞くのもまた至福のとき。翌日は、伊江島へと足を伸ばす旅もいいかもしれません。おいしいごはんとお酒と笑顔の輪が広がる食の家。沖縄の家で寛ぎたくなったら、ぜひ訪ねてみてくださいね。
 
 
伊江島 食の家 しまぶくろ
住所/沖縄県那覇市牧志3-10-5
電話/098-917-5222
営業時間/12:00~14:00(日曜日は休)、17:00~23:00
定休日/火曜日+不定休
 
沖縄CLIPフォトライター 岡部徳枝
 
▼伊江島をもっと知りたい方はこちら
 
 
まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。
 
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【結果発表!】第2回 JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト

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第2回JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト(2016年11月1日から2017年2月28日まで開催)では、たくさんのご応募いただき、誠にありがとうございました。皆さんの「とっておき」の沖縄のお写真が、なんと699点集まりました! 今回はその中から、沖縄CLIP編集長 セソコマサユキと、沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシが審査員となって、最優秀賞1名、優秀賞1名、佳作5名、入選3名、計10名の入賞作品を選ばせていただきました。

選考会の様子

 

それでは、入賞作品をご紹介いたします。

【最優秀賞】投稿ネーム「かな」さん

空を映し出す様子はまさに「ウユニ塩湖」のようですね。海の透明感がすばらしく、世界に誇る沖縄の海のうつくしさを見事に切り取った1枚だと思います。(沖縄CLIP編集長 セソコマサユキ)

作品名「すごく静かな離島」

撮影場所/多良間島
撮影時期/2016年10月
撮影者コメント/ 波の立ってないときはウユニ塩湖のようになる多良間島の海。とっても静かで素敵な島ですよ♪

 

【優秀賞】投稿ネーム「た〜坊」さん

色をいじりすぎている様に見えるのはやや残念ですが、伊江島タッチューに落ちる夕陽、水面を跳ねる小石の軌跡など、絵的には面白い。(沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ)

作品名「届け、あの島へ」

撮影場所/フクギ並木道
撮影時期/2015.5.2
撮影者コメント/ 久しぶりに訪れた備瀬のフクギ並木道 そこには散歩する男の子とおばぁちゃん やんちゃな男の子の遊び相手は海と空 こんな贅沢な沖縄の遊びをいつまでも残したい...

その他、佳作・入選のお写真はこちらでご紹介しています! ぜひご覧くださいね♪

 

また第2回に引き続き、第3回JAL × 沖縄CLIPフォトコンテストも4月1日より開催予定です。第3回のテーマは「カラフルな沖縄」! あなたが出会ったカラフルな沖縄をおしえてください。下記ページよりご応募いただけます。皆様のご応募、お待ちしております♪

 

■第3回JAL × 沖縄CLIPフォトコンテスト 応募フォーム

http://okinawaclip.com/ja/photocontest



沖縄CLIP編集部


沖縄CLIPでは、みなさんがおすすめする沖縄観光情報をお待ちしております。ご投稿はこちらから。



〜もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP〜

 


伊良部島のとびきりの海と空が味わえる、星空シアター&BBQ、キャンプを楽しもう【PR】

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小鳥がさえずり始めるより早く、朝日が昇るより前にベッドを抜け出し、誰もいないビーチに一目散に駆けていく。空の縁がオレンジ色に染まり始める頃、陸の方から鳥たちのさえずりがオフショアの風に乗って聞こえてくる。長い年月をかけて波の力で砂状になったサンゴたちが、積み重なってできた白い砂浜に、人の足跡はまだ見当たらない。ただ、ヒヨドリやヤドカリが、小さな足跡をところどころに残しているだけ。
 
 
そんなヴァージンビーチを独り占めできることの悦びは言葉では表せない。パシャパシャとしぶきを立て、静寂を破ってみる。仰向けに海面に浮かんでみる。沈まないようにゆっくり呼吸して、脱力して、白み始めた空を眺める。そんな風に朝早くから、昼過ぎまで沖縄の海を身体ぜんたいで思いっきり、頬張るように味わって、お腹が空いたら島の食堂でお腹を満たす。お腹がいっぱいになってきたら心地よい睡魔に抵抗せず、ビーチの日陰で昼寝を楽しむ。
 
 
 
行く先々でそれぞれの美しさを楽しめる沖縄の海。とりわけ宮古諸島(みやこしょとう)は、透明で淡い、ターコイズブルーの浅瀬から、沖へ向かうにしたがってコバルトブルーへゆっくり変化する、青のグラデーションが訪れる人を魅了する人気のエリア。なかでも、2年ほど前に長い長い橋がかかり、宮古島とつながった伊良部島(いらぶじま)にも、佐和田浜(さわだのはま)や渡口の浜(とぐちのはま)など極上のビーチがあります。そして、ここにしかない海を満喫しようと国内外から多くの観光客が訪れています。
 
 
伊良部島で生まれ育った宮国敏幸(みやぐに・としゆき)さんは、橋が架かるずいぶん前から営んでいた島一番のおしゃれなバー「インスラ」を、橋の開通に合わせてハンドメイドのハンバーガーを食べさせる店にマイナーチェンジしたそうです。それは伊良部島に残されている手つかずの、素朴で美しい海を目指してたくさんの人がやってくるに違いないと思ったからでしょう。
 
 
 
 
「伊良部島のきれいな海を満喫しにやってきた人は朝から昼過ぎまでずーっと海で楽しんでます。泳いで、身体を焼いて、シュノーケルをして、疲れたら昼寝をして、夕方目を覚まして、今度は夕日を眺める。そんな感じで伊良部を楽しんでくれています。その間たいていの人はスマフォで動画を撮ってるんですよ」
 
宮国さんが注目したのは、自分たちで撮っている動画と、風が気持ちよくて眺めのいい場所でのBBQ。
 
画像提供:Hamburger & Bar insula
 
友人はもちろん、旅行客にも話を聞いて、つくり上げたのが、「星空シアター&BBQ」のプログラム。150インチの大きなスクリーンを屋外に張って、撮りたてほやほやの動画を映し出す。会場には自分たちだけ。早起きのビーチを「独り占め」したように、こんどは夜の伊良部島の大自然をちょっとの間、お借りして、自分たちだけの時間を楽しめるというわけです。
 
 
電源にはエコアイランド宣言をしている宮古島市らしく、三菱自動車のMiEVを活用。この電気自動車をフル充電すると、平均的なひと家族が丸一日で消費する電力をまかなえるのだとか。ビーチでも、展望台近くの小山の上でも、電力を利用できるスグレモノをこのプログラムでは活用しています(※MiEVの活用は2017年3月24までの期間限定)
 
 
BBQか、インスラ自慢のハンバーガーか選べる夕食がついて一人4,000円からで、星空シアターを含め2~3時間、伊良部の夜を楽しめます。手作りのハンバーガーは同業者にもファンがいるほど。手の温もりが感じられる優しい味が特徴です。宮国さん自身、伊良部島の男性らしく、照れ屋なところがありますが、素朴ながらも心からのおもてなしをしをてくれるはず。
 
画像提供:合同会社クレオ
 
画像提供:合同会社クレオ
 
食事と上映会のあとは、Glamping&Shade TAOさんが提供する伊良部島のキャンプ場の星空キャンプもおすすめです。キャンプ用品を一式レンタルすることができるので、準備も後片付けもお任せ(※要予約)。手ぶらでキャンプを体験できますよ。気の置けない仲間や大切な家族との思い出づくりにもぜひオススメのプランです。
 
 
■BBQ+ナイトシアター問い合わせ先
Hamburger & Bar insula
住所/沖縄県宮古島市伊良部字国仲22
電話/090-7381-4001
営業時間/12:00~23:00
定休日/不定休
URL/http://www.insula-bbq.com/(※現在制作中)
 
<BBQ+ナイトシアター注意事項>
・2名からご利用いただけます。
・飲み物は原則、持ち込みです。
・準備や後かたずけは不要です。
・BBQの食材については相談できます(ご予算に応じて宮古牛やアグーを楽しめます)。
・希望のスポットへの出張も相談できます。
 
 
■キャンプ用品レンタル問い合わせ先
Glamping&Shade TAO
住所/沖縄県宮古島市平良東仲宗根873-5
電話/0980-79-5566
 
 
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
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~もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP~

噛むほどに味わい広がる♪ 手作りの石窯で焼き上げた『ときはや【北中城村】』の天然酵母パン

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「さっちゃんが好きそうなパン屋さんを見つけたの」。友人から教えてもらい早速お邪魔したのは、北中城村(きたなかぐすくそん)にひっそりと佇むパン屋さん『ときはや』です。

 

 

沖縄の大学で生物学を学び、「卒業後は水族館の飼育員になるつもりだったんですけど」と話す常盤 健治郎(ときわ けんじろう)さん。今では毎朝4時からパンを焼くための準備を始めます。

 

 

この道に進むキッカケとなったのは、18歳の時に出会った宗像堂(むなかたどう)でした。こちらのパンを初めて口にした時、健治郎さんは今まで味わったことのない美味しさに「スゲー!」と衝撃を受けたと言います。もともとパン作りが好きだったこともあり、日本全国にファンを持つ宗像堂で働くことを決意。5年間修行をした後に独立し、2016年11月11日に『ときはや』をオープンさせました。
 
細い道をくねくねと進むため、場所が分かりづらい『ときはや』。お店に行く際はナビに案内してもらいましょう。こちらのパンは石窯を使って焼くため“薪の煙で近所に迷惑がかからない場所を”と考えてこの場所に決めたそうです。
 
 
直径1.8m、高さ100cmの石窯はなんと健治郎さんの手作りというから驚きです。しかも!図面や計算方法などは誰かに作り方を教えてもらったわけではなく、これまでに経験した2度の石窯づくりで体得したのだとか。しかし、宗像堂の店主である宗像さんからパン作りに対する考え方や普段の振る舞い方から教わったことは多く、影響を受けたことも沢山あると言います。
 
 
石窯の中で燃料となる薪を燃やし、2時間ほどかけて(その日の温度や湿度によって前後します)窯内の温度を上げていきます。薪の燃えるパチパチッとした音、ゆらゆらと燃える火を見つめていると、不思議と心が落ち着きます。石窯には癒し効果があるのかもしれませんね。
 
 
適温(400~500℃)になったところで余分な薪の燃えカスを掻き出して掃除をし、ようやくパンを焼く準備の完了です。
 
 
 
パン生地は25℃ほどの所で一晩かけてじっくりと発酵させたもの。時間をかけて低温で発酵させることで、小麦の旨みを最大限に引き出すことができるそうです。焼く直前に軽くこね直し、成形したら石窯の中へ。
 
石が出す遠赤外線の力と余熱でパンの内側から熱が通り、外に向かって広がっていきます。電気・ガスオーブンに比べて高温・短時間で焼き上がるため、外側はカリッと香ばしく、内側は水分を保ったままふっくらもっちりとした仕上がりに。
 
 
オープンの11時に合わせて、店頭にパンを並べるのは奥様の桃子(ももこ)さん。
 
 
 
“その日の健治郎さんの気分”でラインナップは日々微妙に変わりますが、バゲットなどのハード系やワインに合わせたくなるお食事パン、シナモンロールなどのスイーツ系、食パンなど20種類ほどが並びます。
 
 
『ときはや』のパンは野菜から起こした天然酵母パン。味に奥行があり、小麦そのものの旨みや甘さが感じられ、さらに生命力に満ちあふれているのです。
 
 
タルトは桃子さんの担当だそうで、取材に伺った日は、ゆで卵の黄身のような食感と焼き芋のような味がするフルーツ「カニステル」と木の実を使ったタルトでした。
 
 
イートインも可能ということで、私もランチをいただいてみることに。
 
 
県産無農薬の茶葉を使用して鶏肉を蒸しあげた「紅茶蒸し鶏」や、石窯で炒ったピーナツとオリーブオイルで手作りしたピーナツバターを、島バナナとサンドした「ピーナツバナナ」、自家製のツナを挟んだ「ツナ」サンドイッチなど、どれも魅力的でひとつ選ぶのに時間がかかってしまいそうですね。
 
 
結局選べず、健治郎さんにお任せしてしまった私。サーブしてくださったのは、ホクホクのじゃがいもと手作りのマヨネーズを和えた「ポテトサラダ」です。程良い弾力性があり噛みごたえのあるパンと、舌触りなめらかなポテトサラダは絶妙の組み合わせで、時々フワッと香る気品のあるカルダモンの香りが新鮮でした。
 
 
作り手の思いが感じられるパンは、記憶にしっかり刻まれる美味しさです。食べた人の心をつかんで離さない『ときはや』のパンを、あなたも一度体験してみませんか?
 
 
石窯パン処 ときはや
住所/沖縄県北中城村瑞慶覧531
電話/098-959-5450
営業時間/11:00~18:00
定休日/日曜・月曜
 
 
沖縄CLIPフォトライター Sachiko
 
▼沖縄のおいしいパン屋さん
 
 
 
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〜もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP〜
 
 

沖縄で過ごしやすくて特別気分を楽しめる浴衣レンタルがおすすめ! 【PR】

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那覇市にある国際通りの入り口手前にあるパレットくもじ(デパー トリウボウ)1階のBIC Bridalで、かわいい浴衣をレンタル開始中。浴衣といえば本土では夏くらいしか着る機会がないですが、亜熱帯の沖縄だからこそ涼しく過ごしやすいのでほぼ年中、浴衣で観光することもできるのでおすすめです(寒い日は町着のレンタルもあります)。浴衣レンタルは、和装を体験したい外国のかたなど国内外の観光客向けに2017年からスタートしました!
 
 
お店は午前11時からオープン。まずは数十着の中からお好みの浴衣を選びます。1日レンタル(3500円/税別)は当日18時までに返却。2日レンタ ル(7000円/税別)は翌日のお昼12時までに返却すれば良し。たいていは1日レンタルのケースが多いとのことですが、たとえば、那覇ハーリーや海洋博花火大会、那覇まつりなど、沖縄の祭りやイベントを浴衣姿で夜まで楽しみたいかたには2日間のレンタルがおすすめです。「浴衣は町歩きで楽しめるほか、那覇のお祭りなどに浴衣で出掛けてみて“じもとんちゅ”になっちゃってみてください」とスタッフさん。
 
 
それからBIC Bridalの浴衣レンタルの良いところは、着付けと簡単なヘアセットしてくれるところ! たとえば女性の浴衣レンタル一式には、浴衣・帯・草履・巾着・簡単ヘアセット付きなので、かなりお得。
 
 
受付から着付け、ヘアセット含めて30分程度。さっそく浴衣姿に変身したら、フォトジェニックな場所で写真を撮ってみたいですよね。ゆいレール (モノレール)に乗って首里城へ行くのも良いですし、おすすめなのは、波上宮(なみのうえぐう)です。理由は、パレットくもじから車で約5分という近さと、赤瓦の拝殿が沖縄らしくて良いですよ。
 
 
また波上宮のすぐ下のほうには、波の上ビーチがあるので、沖縄の海を背景に記念撮影はいかがでしょう。浴衣姿は女子同士だけでなく、カップルや(男性の浴衣は1日3000円/税別)、ファミリー(お子様の浴衣は1日3000円/税別)でお揃いで楽しむのも素敵だと思います。
 
 
それから、フォトジェニックな場所といえば、壺屋やちむん通りの石畳道など雰囲気のある街並みを散策するのもおすすめですよ。
 
 
歩き疲れたら、市場周辺や国際通りでアイスを食べてひと休み。「でも、ちょっと汚してしまったら心配」と思われるかもしれませんがご安心を。浴衣レンタルにはクリーニング代も含まれていますので、もしアイスが少しくらい付いてしまった場合でも大丈夫です。
 
 
後ろ姿までかわいいのが浴衣。浴衣を着けて、特別気分を満喫しながら、那覇の町歩きを楽しんでみませんか。
 
 
BIC Bridal パレットくもじ店:
住所/沖縄県那覇市久茂地1-1-1パレットくもじ1F 
電話番号/098-862-5000
営業時間/11:00~19:00
 
浴衣レンタル/(女性の場合)
1日3500円/税別(当日18時返却)
2日7000円/税別(翌日12時返却)
(男性ものとお子様は1日3000円/税別/2日6000円/税別)
 
 
 
 
 
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〜もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP〜

かさばらない、重くない、高くない。沖縄土産の基本を押さえた島愛あふれるデザインアイテム【DESIGN MATCH(宮古島)】

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 『宮古(みやこ)まもる君』や、『うずまきパン』といった、島のキャラクターをモチーフにしたTシャツ、手ぬぐい、ステッカーなど、お土産にぴったりなオリジナルアイテムをデザインし、販売している「DESIGN MATCH」。カジュアルで親しみやすいデザインが好印象なグラフィックデザイナーが運営するスーベニールショップです。
 
 
 
一番人気のモチーフはなんといっても宮古まもる君。Tシャツ、トートバッグ、手ぬぐい、缶バッジなど様々なアイテムに、ずっと前からそこに前からいたように、自然な感じで収まっています。最新のアイテムは2月に販売が開始されたまもる付箋紙型抜タイプ/¥540と定型タイプ/¥400)の2種類)。オフィスでも学校でもあなたの安全をいろんなものから守ってくれるでしょう。
 
 
「まもる君もそうですが、宮古島に住み始めてカルチャーショックを受けたものがたくさんあるんですよ。ヤギを食べる習慣や、宴会の席で酒杯を回しあうオトーリ、魔除けに使うスイジガイだったり。そういったものを自分なりにデザイン化してTシャツや手ぬぐいにしてます」。デザイナーであり、オーナーでもある東京出身の下地真千子(しもじ・まちこ)さんはものづくりの背景を簡潔に語ってくださいました。観光に来た人が島の思い出を持ち帰ってもらいやすいようにと、大切にしているのは「かさばらない、重くない、高くない」というコンセプト。
 
 
また、真千子さんの仕事のテーマは「海と音楽と島暮らし」。たとえば音楽だと、沖縄を代表するディーバ、古謝美佐子さんが手書きしたイラストをあしらったこのTシャツに活かされています。十年以上続くライブイベント『ミュージックコンベンション』のボランティアがご縁で実現したオリジナルアイテムだそう。
 
 
 
スキューバダイバーでもあった真千子さんは大の海好き。移住してからは暇を見つけてはシュノーケリングで宮古島の海を楽しんでいるそうです。そんな暮らしの中から生まれたのが、ワンピースとヘアターバン。サーファーが着替えの時に使うタオル地のワンピースが原型。風通しが良いデザインとカッティングと乾きやすい手ぬぐい生地といった実用性に、海上がりに羽織ってそのままランチに行けるというオシャレさが加わったスグレモノです。濡れた髪に優しいヘアターバンとセットでぜひどうぞ。
 
 
 
“そのほかのおすすめアイテムは手軽に買える手ぬぐいシリーズ。図柄は10種類以上。毎年新柄が出るそうなので来るたびに買い足しているリピーターもいそうですね。また、出生率が高い宮古島らしく、ベビーギフトに最適なアイテムも充実。移住してきた時、無心になってカメラに収めた宮古島のスナップ写真のポストカードに、メッセージを書いて添えてみるのもいいかもしれません。
 
宮古島が好きで移住してきた“真千子”さんが営む“まっちゃ”(お店を意味する宮古の言葉)とデザインが“マッチ”するようと名付けられたDESIGN MATCH。島への愛に溢れたオリジナルデザインがキラリと光るお店です。
 
 
DESIGN MATCH
住所/沖縄県宮古島市平良下里572-3
電話/0980-79-0239
営業時間/10:00~19:00
定休日/不定休
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
《宮古島をより深く味わうために》
 
 
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~もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP~

たおやかなもてなしと、島の風と、心地よい宿 【またたびや(宮古島)】

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沖縄旅行の楽しみ方は人ぞれぞれ。旅先でどんなふうに時間を過ごすかは人によって様々だろう。ダイビング、集落散歩、文化体験、戦跡巡り、エトセトラ。どんな旅にしようかと、考えるだけでもワクワクしてくるから、旅はやめられない。
 
旅立ちの日まで、いや、飛行機が空港に到着するまで高ぶった気持ちは持続する。そして、旅が始まり、見ることやること新鮮で、日常を遠く彼方に置きざりにして、気持ちはただただ目の前の、リアルな沖縄に釘付けになる。
 
そのように甘美で初々しい旅の満足度に少なからぬ影響を与えるのが宿の良し悪し。多くの人にとって、食事と並んで滞在先は旅の満足を左右する重要な構成要素だろう。
 
 
 
 
もし、あなたが思い描いている旅が、できれば人から逃れたい、あるいは、日々のせわしなさからなるべく遠く離れたい、という気持ちを叶えるものだとしたら、そして、旅先が宮古島周辺だとしたら、とっておきの宿が一つある。
 
宮古島のほぼ中央部。「ツンフグ」という名の童話に出てきそうな小さな小さな集落の、サトウキビ畑に囲まれた小高い丘の上。2016年11月にオープンしたばかりの、ピカピカの宿だ。東京から移り住んだ渡辺隆之(たかゆき)さんと美幸(みゆき)さんが二人で切り盛りしている『またたびや』。白くて四角いシンプルな外観の二階建で、4つの部屋と居心地のいいダイニングバーがある。
 
 
 
 
ゲストルームはツインルームが3室に、ダブルルームが1室。ツインは赤青黄、ダブルは緑とテーマカラーで内装が統一されている。木目がくっきり鮮やかな、浮造り加工が施された無垢材が、床に敷かれているので素足に心地よく、モザイクタイルが味わい深いバスルームからは、のどかなサトウキビ畑を見渡せる。
 
 
 
 
部屋の中には、「またたび」というキーワードでセレクトされた何冊かの本が置かれていたり、テーマカラーに合わせた125色の色鉛筆がウォールラックの上の方にさりげなく置かれていたりする。色鉛筆の一本一本には「ベランダのセキセイインコ」とか、「朝露に濡れる牧場」とか、「神に捧げた青銅器」とか、極めて詩的な色の名前が名付けられているだけでなく、「この色を好む人はささやかな希望を秘め、それが実現すると次の希望を持ちつづけます。周囲からほのぼのとした存在感を評価されています」、というように色占いが添えられている。
 
部屋の中にはテレビはない。その代わりにBluetooth対応のCDプレイヤーが置かれている。車がほとんど通らない静かな場所に宿があるので、窓を開け放てば鳥や虫が奏でる心地よい音楽が聞こえてくるし、ハンモックのある屋上からは星の瞬きに時間を忘れることができる。
 
 
 
島の時間に身体と心をなじませるように、ゆったりとした旅がお好みの、そんなあなたぴったりな『またたびや』。もう一つのこの宿ならではの価値は、渡辺さん夫婦との会話と、美幸さんの手料理だ。
 
美幸さんが使うのは、できる限り島の素材。春を目の前に控えた季節には、近海で獲れたシビマグロのカルパッチョ、島で育った『みやこっこ牧場』の鶏を使った自家製鶏ハムを、自家菜園ハーブ添えで楽しめる。5月から6月にかけては、ドラゴンフルーツの蕾にありつけたりもするそうだ。前菜の次は島の野菜がふんだんの焼きたてのキッシュ、そして、メインはスペアリブ。それにパスタが続く。
 
連泊の場合、メニューは洋食と和食が日替わりで提供される。朝食は洋食だと、ハム&チーズのフレンチトースト、サラダ、スープにヨーグルートと季節のフルーツ。和食だと、ミヤコゼンマイが添えられた近海魚のソテー、島野菜のナムル、モズク、島どうふのサラダに宮古味噌のおみおつけなど。晩ごはんも朝ごはんも島の美味しいものを、おなかいっぱい味わえる。
 
 
 
「開業前に3年間宮古島に住んで、島のことをゆっくりと知って、いよいよ開業しようということで、探し始めて3ヶ月。ようやくこの場所に出会えたんです」。そう語るお二人に、ここに決めた理由を聞いてみた。
 
「集落からも離れているし、鳥が一日中さえずっているし、サトウキビ畑の中にポツンとある。何よりここなら、乱開発されることもないだろうから、今ある風景が、ずっと残るんじゃないかと思ったんです。それに、大きなガジュマルの木が決め手でした」。海が目の前に見えるわけではないけれど、車を使えば与那覇前浜ビーチへもわずか10数分で行ける。
 
ソムリエの資格を持つ隆之さんは、音楽の趣味もいいし、カーテンやウッドデッキや内装を手際よくこなす、頼り甲斐のある男性。こだわりがちょっと強くて、いい趣味をもっているのだけれど、それを人に押し付けるところがない。笑顔が素敵な美幸さんは、ポジティブで、朗らかで、会話を上手にコントロールしてくれる。
 
おふたりともバーテンダーの経験があるので、お酒に詳しいだけでなく、ゲストの要望に合わせて気の利いたカクテルを作ってくれる。もちろん、ノンアルコールのカクテルも。たとえば夕食の前に、屋上でハンモックに身を預け、グラス片手に夕陽を眺めてみるのもいいかもしれない。
 
そんな二人がもてなしてくれる『またたびや』は、文字通り、また旅に来たくなる宿だ。
 
 
 
住所/沖縄県宮古島市川満800-37
電話/0980-76-4161
定休日/無休
Webサイト/http://matatabi-ya.com
 
沖縄CLIPフォトライター 福田展也
 
 
《宮古島周辺のおいしいもの》
 
 
 
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