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素朴、純朴、だから素敵、島のお菓子、「TOUCA BAKE SHOP」(那覇)

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首里城(しゅりじょう)の守礼門(しゅれいもん)から徒歩10分少々のところに、常連さんで賑わっている小さな焼き菓子店があるのを知っていますか? その名は『TOUCA BAKE SHOP』。

お店を営むんでいるのは、名の通った音楽事務所の仕事を辞めて、2005年に東京から移住してきた竹本瞳(たけもと ひとみ)さんと竹本良知(たけもと りょうち)さん。移住する前から、「いつか自分たちのお店を持ちたいね」と、夢をふくらませていたおふたりです。



「記念日のための特別なケーキというよりも、毎日食べたくなる焼き菓子を作っています」。おふたりの言葉からもわかるように、素材はできる限りいいものを、そして、値段はできる限りお手頃に。心を込めて焼かれているTOUCA BAKE SHOPのケーキやマフィンは、日常に流れている時間にぴったり収まりながらも、一日を豊かなものにしてくれます。



おすすめの菓子は、キャロットケーキとジャーマンケーキ、そして、クランブルケーキです。どれもがおいしいから、正直迷ってしまいますが、そしてたぶん、人によってお気に入りはそれぞれでしょうが、やっぱりこの3つは外せません。



最初にご紹介するキャロットケーキは、沖縄では人気のケーキのひとつ。イギリス生まれのこのケーキは、実は1960年代にアメリカでヒットしたようです。その流れで、当時アメリカによって統治されていた沖縄に、基地経由で広まったのです。

TOUCA BAKE SHOPのキャロットケーキには人参がたっぷり。そして、レーズンや胡桃がアクセントを添えるしっとりした生地に、チーズフロストが惜しみなくかけられています。




そして、ジャーマンケーキ。このケーキも沖縄では昔からお馴染みのケーキの一つです。ココア生地は文字通りふわふわ。ココナッツフィリングがたっぷりのせられているだけでなく、味わい深いガナッシュがフィリングの真下と、生地の中間の二層に敷きつめられています。見た目にはわからないけれど、食べてみると「なるほど、だからおいしいんだ!」と頷いてしまうのは、こうした隠されたおもてなしの心があるからなんです。

 


そしてお次は、表面はサクサク、中はしっとりのクランブルケーキ。写真のケーキにはベリーが使われていますが、季節によって、フルーツが変わります。たとえば、洋梨や、苺。そして、夏には沖縄のドラゴンフルーツやパイナップルなどなど。季節の味の食べくらべ、やってみたいですよね。

 


そうそうそう。こちらのヴィクトリアサンドイッチケーキも「ぜひ!ぜひ!」のおすすめです。ヴィクトリア女王にちなんで名づけられたこのケーキは、イギリスで古くから親しまれてきたそうです。瞳さんは、クリームチーズのフロスティングに旬の食材をジャムしたり、ペーストにしてサンドしています。秋はローゼル、そして栗とマスカルポーネ。夏にはパッションフルーツが登場します。




並べられたケーキや焼き菓子を眺めていると、「あれもほしい!これも食べたい!」と目移りしてしまうこのお店。南城市(なんじょうし)にある浜辺の茶屋山の茶屋でケーキやお菓子作りを経験したあと、独学で腕を磨き、レパートリーを増やしてきた瞳さん。TOUCA BAKE SHOPのはじまりから、素材に対してのこだわりは強かったそうです。




焼き菓子のベースになる小麦粉は、沖縄の伊江島(いえじま)で栽培された小麦の全粒粉だったり、北海道産や沖縄県産の小麦粉です。バターや生クリームは九州産、卵は南城市にあるみやぎ農園の平飼い有精卵を使っています。ケーキやマフィンに欠かせないフルーツや野菜はできる限り沖縄産。そして、砂糖はきび糖、塩は沖縄の自然海塩です。

2020年6月に完成した新店舗ではドリンクメニューが増えて、店内でイートインすることもできます。水出しコーヒーは首里の生豆屋さんの豆を、ドリップコーヒーは那覇市樋川のrokkan COFFEE CREATORSさんがローストした豆を使っています。そのほか、マリアージュ・フレールの紅茶や、赤紫蘇や梅、パッションフルーツなどの自家製シロップのジュースを楽しめます。




お土産には伊江島の全粒粉など、沖縄の食材を使ったショートブレッドやメイプルビスケットを。オーガニックオートミールがぎっしり詰まったイギリスのおやつ「フラップジャック」もおすすめです。2週間から3週間は持ちますので、重宝します。

 


内装はご近所の「うえのいだ」さん。農薬を使わない野菜作りや「つくる」「育む」をテーマにしたワークショップや創作活動をやっています。「電気工事も水道工事も地元の人にお願いしました。首里に住むみなさんのサポートで生まれたお店なんです」と良知さん。

射し込む自然光が心地よい、開放的なエントランスを造形したのも首里に住む知念パネルの知念さん。物件の空き情報を教えてくれたCONTE_の五十嵐さんは、ご近所で沖縄の食材をおいしく味わえるお店を営んでいます。

“島の素材を使ったお菓子”(島菓)をもとに名づけたというTOUCA BAKE SHOP。小さいけれど、いや、小さいからこそ、沖縄のおもてなしの気持ちがたくさん詰まった焼き菓子を味わえるのかもしれません。

 
TOUCA BAKE SHOP
住所/沖縄県那覇市首里赤田町1-6
電話/090-9786-4277
営業時間/10:00~17:00(売切れ次第終了)
定休日/月曜日、水曜日、木曜日、日曜日
Webサイト/https://www.instagram.com/toucabakeshop/

沖縄CLIPフォトライター 福田展也


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