伝統の味と技から生まれたテリーヌのようなかまぼこ「旬海選かまぼこ」は、石垣島で70年間かまぼこを作り続けるマーミヤかまぼこの新商品です。

揚げたてで白身がふわふわになったグルクンの天ぷらを、アーサのかまぼこと島豆腐のかまぼこではさんだもので、上の写真は夏バージョン。季節ごとに旬の食材を組み合わせ、沖縄の食のオイシイところを詰め込んだ「旬海選かまぼこ」が登場します。

グルクンをさばくところから始まり、すべて手づくり。
かまぼこはもともと、漁師町の食文化で、沖縄本島では糸満(いとまん)や読谷(よみたん)が名産地。「糸満や読谷でつくられるのが”沖縄かまぼこ”で、マーミヤかまぼこがつくっているのは八重山(やえやま)かまぼこなんです」と話してくれたのは、専務取締役の金城有作さんです。

ふわふわに揚がったグルクンをアーサかまぼこと島豆腐かまぼこでサンド。
違いは、沖縄かまぼこが卵白のみを入れるのに対し、八重山かまぼこは全卵が入ること。昔はお祝い料理の重箱にしか入らないのがあたり前で、「子供が病気になったらかまぼこを食べさせる」とも言われる特別な食べ物でした。

おやつやおつまみ、沖縄そばに載せたりちゃんぷるーに入れたりと、かまぼこは沖縄の家庭料理の定番食材。石垣島のマーミヤかまぼこは、沖縄本島の島人にも大人気です。
ちなみに、沖縄のかまぼこは、県外出身者から見るとさつまあげです。これは、琉球王朝時代に中国から伝わったかまぼこを薩摩藩に献上したところ、藩主が大変気に入り、現地でつくらせるようになった末にさつまあげと呼ばれるようになった、という歴史上の経緯があるそう。他にも、県外よりも沖縄に先に伝わっていたとされる食べ物としては、さつまいもがよく話題に上ります。沖縄の人の中には「さつまいも」と呼ばずに「からいも」や「いも」と呼ぶ人も多いのです。

贈答品としても重宝されるかまぼこ。用途に合わせて、多種多様なかまぼこをつくっています。
マーミヤかまぼこでは、そのかまぼこをどんどん進化させ、今やゴーヤチャンプルー天やニンニク天など15種類のかまぼこが店頭に並びます。「毎月1回、新商品を出す」という創意が、「旬海選かまぼこ」の開発につながりました。

アーサかまぼこの磯の香りとグルクンの旨味、島豆腐かまぼこのまろやかさが折り重なって、食べごたえある「旬海選かまぼこ」。切り口が美しく、手土産にもぴったりです。多くても1日10本という少量生産。マーミヤかまぼこの直売店とわしたショップで販売されているので、運よく巡り会えたらぜひ、試してみてくださいね。

なお、旬海選かまぼこは「今風(NAMAKAJI)」という新しい沖縄のお土産シリーズのひとつでもあります。旬海選かまぼこ以外では、沖縄産フルーツのソースと葉を使ったブレンドティー、スパイスがセットになった「TeaCook」などがラインナップしています。

マーミヤかまぼこ「旬海選かまぼこ」販売店舗
那覇工場&直売所
住所/沖縄県那覇市曙1-14-14
電話/098-988-3195
牧志店
住所/沖縄県那覇市牧志3-1-1
電話/098-863-2186
とまりん店
住所/沖縄県那覇市前島3-25-1
電話/098-862-0757
小禄店
住所/沖縄県那覇市小禄5-12-1
電話/098-859-9177
今風 URL www.namakaji.okinawa
沖縄CLIPフォトライター 浅倉彩