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掘り出しモンの“沖縄”を探しに骨董市へ

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去る4月8日(金)~10日(日)の3日間、泡瀬(あわせ)漁港パヤオ直売店隣りにある沖縄市産業交流センターで『第6回大骨董市』が開催されました。県内の骨董美術商のみなさん20店舗以上が一堂に会する盛大なイベント。なつかしい古き時代のやちむん(焼き物)から、古書・古布・民具・美術品まで。沖縄、日本、アジア、西洋のアンティークが所狭しと並びました。

 
入り口近くで白髪のマダムが見入っていたのは、古い琉球絣の着物をリメイクしたなんともフェミニンなワンピース。

 
一見、雑然と置かれたままのように見えるこちらの品々・・・・。手前の剥製は、国の天然記念物にも指定されているカンムリワシ。お隣のステンレス缶は沖縄では有名な飲料メーカーのもの。“バヤリース”のロゴや“ブルーシールオキナワ”の刻印がコレクター心をそそります。後方にさりげなくある三線(さんしん)も、『与那型(ユナーガタ)』という貴重なものだそう。お値段もさりげなく立派・・・。

 
“オリオンビール”に“A&W(エイアンドダブリュー)”ステーキハウスの“サムズ”など、沖縄を訪れた観光客の方なら、きっとご存知ですよね。普段は、非売品の物がすんなり手に入っちゃうのもこういう市のワクワクするところですよネ。

 
“ひみつのアッコちゃん”のお茶碗と無造作に陳列されているのは、『ジーファー』とよばれる銀細工のかんざしで、琉球王国時代からの伝統ある工芸品です。

 
沖縄市にある『諸見(もろみ)民芸館』さん(手前)は、民具と古陶磁のコレクターとしても知られ、その貴重なコレクションは本にもなっています。

 
昭和のなつかしい映画のポスター、戦前の那覇の古い街並みの写真、本土復帰前“Aサイン”時代の許可証のコピー。あら?裕次郎ってオリオンビールの広告に出てたかしら。なんて思ったりしながら見て回るのが、掘り出しモンあり、なんでもアリの骨董市のおもしろいところ。

 
ついこの間だと思っていた“海洋博”も1975年開催ですから、いつの間にか40年以上も経っちゃっていたんですね(笑)。単なるガラクタみたいに思っていたものも、時間の魔法に磨かれると、いつしか立派な骨董品になっちゃうから不思議です。

 
独特の技法が美しい琉球漆器は、王国時代には中国や日本へも輸出されるほど大事な産業だったそう。ひときわ目をひく存在感です。

 
芭蕉布(ばしょうふ)を手に佇むのは、国際通りハピナハ横の通りに店を構える『陶楽(とうらく)』さん。着物や反物、ハギレは女性客に人気です。
 
 
あれれ、どこかで見たような・・・。ひと昔前のタクシーのメーターだってあります。沖縄のものだけにとどまらず、骨董屋さんは県外からも買い付けるため、全国各地からでた珍しいものにも遭遇できます。
 
 
こちらは、宜野湾(ぎのわん)市の外人住宅でアンティークショップを営む『20世紀ハイツ』さん。彼の後ろにある錆びたトタンの看板が気になってしょうがない私。“県産茶愛用”“山原茶娘”と書かれたそれは、ついこの間、取り壊しになった那覇の農連市場にかかっていたものだそうです。
 
 
こういう復帰前のドル通貨時代の“琉球切手”なんていうのも、切手として使うことはできませんがなかなか趣があります。
 
 
ケースの中の古い新聞や、手紙、書類を片っ端から丹念に見ている学者さんの姿も。研究に役立つ資料がないか真剣です。
 
 
レコードだって、和洋折衷で山盛り。沖縄民謡界の歌姫、我如古(がねこ)より子さんの若かりし頃のサイン入りアルバムはファン必見。
 
 
戦前に焼かれたであろう、壺屋(つぼや)焼のマカイ(碗)たちも、いきいきとしています。
 
 
シルバーの使い込まれた食器のそばには、大正時代に出された文豪、夏目漱石の古本。並べた店主には何の脈略もないのでしょうが、見惚れてしまいます。
 
 
那覇の老舗『陶宝堂(とうほうどう)』さんのブースでは、威風堂々たる掛け軸が圧巻。中国からの冊封使(さっぽうし)や近代沖縄第一の書家・謝花雲石(じゃはな・うんせき)の書は、博物館級の見事で貴重なものです。
 
 
旅先でも、古道具屋さんをのぞいたり、アンティークショップをめぐるのが好きな人へ。記事の中にも登場したオススメ4店舗をご紹介しますね。ぜひ、お出かけください。
 
 
【諸見(もろみ)民芸館】
沖縄市諸見里3-11-10 TEL.098-932-0028
【陶楽(とうらく)】
那覇市牧志2-1-16  TEL.098-862-7160
【20世紀ハイツ】
宜野湾市大謝名2-17-7 TEL.098-963-9349
【陶宝堂(とうほうどう)】
那覇市壺屋1-7-9  TEL.098-866-6661
 
 
▼骨董に関する記事はこちら
 
 
沖縄CLIPフォトライター 鶴田尚子
 
 
 
 
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